酒井家住宅土蔵とは

酒井家住宅土蔵は、福井県鯖江市下深江町にある明治中期建築の土蔵造2階建の蔵で、平成23年(2011年)に国の登録有形文化財に登録された。読みは「さかいけじゅうたくどぞう」。

酒井家住宅土蔵は、主屋の背後に中庭を挟んで建ち、敷地の西の奥を占める。福井県の解説によると、酒井家がこの地で麻糸業を始めた明治24年(1891年)に、製品の保管場所として建てられたという。文化庁のデータベースは年代を明治中期(1883〜1897年)とし、昭和57年(1982年)頃の改修を記す。建築面積は46㎡。

明治中期の土蔵の代表例

酒井家住宅土蔵は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。鯖江市は、規模は標準的ながら上質で、市域に残る明治中期の土蔵建築の代表的な遺構として貴重だと評している。

酒井商店の創業と同じ年に建てられた蔵であり、主屋よりも古い。商いの出発点を示す建物といってよい。なお鯖江市の案内は保管していた品を「生糸製品」としており、福井県の「麻糸製品」と異なる。

笏谷石の基礎と海鼠壁

規模は桁行7.6m、梁間5.7m。屋根は切妻造の桟瓦葺で、鯖江市によると棟を笏谷石の石棟とする。基礎も笏谷石の切石を3段に積む。笏谷石は福井で産する緑色を帯びた凝灰岩で、この地方の蔵や石垣に広く使われてきた。

外壁は昭和57年(1982年)の改修でモルタル洗い出しに改められたが、もとは白い漆喰塗だった。窓や出入口のまわりには漆喰の仕上げが残り、庇には丁寧な鏝細工が見られる。

中庭に面した東面の腰には、建てられた当初の海鼠壁が残る。福井県は、天井が高く、規模の割に柱や梁が太いことを特徴に挙げている。

酒井家住宅土蔵の見学

酒井家住宅土蔵は個人の住宅の蔵で、鯖江市は内部を公開していないと案内している(2026年10月確認)。敷地の奥にあるため、通りから見るのは難しい。

見どころの海鼠壁は中庭側にあり、外からは確認しにくい。アクセスと屋敷全体の成り立ちは、酒井家住宅(鯖江市)のページにまとめてある。

Q&A

Q酒井家住宅土蔵(鯖江市)はいつ建てられましたか?
A文化庁のデータベースでは明治中期(1883〜1897年)で、福井県の解説では明治24年(1891年)の建築とされます。昭和57年(1982年)頃に改修されています。
Q酒井家住宅土蔵は何に使われていましたか?
A福井県によると、酒井家が麻糸業を始めた際の製品の保管場所です。鯖江市は生糸製品の保管場所としています。
Q酒井家住宅土蔵の基礎はどうなっていますか?
A笏谷石の切石を3段に積んだ基礎です。棟も笏谷石の石棟とされます。
Q酒井家住宅土蔵に当初の部分は残っていますか?
A中庭に面した東面の腰の海鼠壁が当初のものです。窓や出入口まわりの漆喰も残ります。
Q酒井家住宅土蔵は見学できますか?
A個人の住宅の蔵で、内部は公開されていません。敷地の奥にあり、通りからは見えにくい位置です(2026年10月確認)。

基本情報

名称酒井家住宅土蔵
所在地福井県鯖江市下深江町116他
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成23年(2011年)登録
員数1棟
寸法桁行7.6m、梁間5.7m、建築面積46㎡(土蔵造2階建)
所有者個人
公開状況非公開(個人住宅)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)酒井家住宅土蔵
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00008450
文化遺産オンライン 酒井家住宅土蔵
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/210076
鯖江市 酒井家住宅土蔵
https://www.city.sabae.fukui.jp/kosodate_kyoiku/manabenoyakata/bunkazai/sabae_bunkazai/kenzoubutu/tourokuyuukei/18-0085-touroku.html
福井の文化財(福井県)酒井家住宅土蔵
https://bunkazai.pref.fukui.lg.jp/search_category/content?detail_id=735-0
サカイオーベックス 沿革
https://www.sakaiovex.co.jp/company/history.php

最終更新日: 2026.10.01