筑紫女学園待合とは
筑紫女学園待合は、福岡市中央区警固の筑紫女学園中学校・高等学校の校地にある昭和15年(1940年)建築の茶庭の待合で、平成23年(2011年)10月28日に国の登録有形文化財に登録された。読みは「ちくしじょがくえんまちあい」である。
建築面積はわずか1.4平方メートル。茶室の洗心庵の東南に建つ木造平屋建で、屋根は杉皮葺とする。洗心庵と同じ昭和15年の建築で、平成15年(2003年)に改修されている。
待合は、茶会に招かれた客が席入りの前に腰を掛けて待つための小屋である。筑紫女学園待合も座板を備えた腰掛の形式で、腰掛待合と呼ばれる種類にあたる。登録された3件のなかでは群を抜いて小さいが、文化庁が独立した1件として登録している。
筑紫女学園待合が登録された理由
筑紫女学園待合は、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。登録番号は40-0070で、洗心庵(40-0069)と香風亭(40-0071)のあいだに並ぶ。
文化庁は筑紫女学園待合を、繊細な意匠をもつ庭園建築と評している。間口2メートルにも満たない小屋だが、平面の形、屋根の掛け方、壁の出し方、座板の張り方のそれぞれに手が加えられている。
南で広く北で狭い平面と招屋根
筑紫女学園待合の桁行は1.8メートル。奥行にあたる梁間は南端で0.9メートル、北端で0.6メートルと、南から北へ細くなる。長方形ではなく台形の平面で、南の妻と北の妻とで壁の出も変えてある。
屋根は招屋根で、片側の屋根を長く葺き下ろした形をとる。葺材は杉の皮で、瓦や銅板を使う洗心庵とは素材を変えている。柱は丸太で、側面と背面は柱を見せた真壁を漆喰で仕上げ、南の妻には壁の下地の竹や葭をのぞかせた下地窓を開ける。
途中で折れる座板
筑紫女学園待合でいちばん目を引くのは、客が腰掛ける座板である。座板はまっすぐ通さず途中で折れ曲がり、杉板と竹を交互に張って仕上げている。
座板が折れているのは、南で広く北で狭い平面に沿わせたためとみられる。板と竹という質感の違う材を交互に並べる手法とあわせ、文化庁が繊細な意匠と評した点がもっともよく分かる部分である。
筑紫女学園待合の見学
筑紫女学園待合は学校の敷地の中、洗心庵の東南にあり、一般公開の案内は出ていない(2026年10月27日時点)。学校の公式サイトの施設紹介も、茶室としては洗心庵と香風亭を挙げるにとどまり、待合には触れていない。
校外から待合が見えるかどうかは確認できていない。見学や撮影を希望する場合は、事前に学校へ問い合わせたい。学校への行き方は筑紫女学園のページにまとめてある。
Q&A
- 筑紫女学園待合は見学できますか?
- 筑紫女学園待合は中学校・高等学校の敷地内にあり、一般公開の案内は出ていません。見学を希望する場合は、事前に学校へ問い合わせてください。
- 筑紫女学園待合とはどんな建物ですか?
- 茶会の客が席入りの前に腰掛けて待つための小屋で、座板を備えた腰掛待合の形式です。茶室の洗心庵の東南に建っています。
- 筑紫女学園待合の大きさは?
- 建築面積は1.4平方メートルです。桁行1.8メートル、梁間は南で0.9メートル、北で0.6メートルの台形の平面です。
- 筑紫女学園待合の見どころは?
- 杉皮葺の招屋根、南の妻の下地窓、途中で折れ曲がり杉板と竹を交互に張った座板です。
- 筑紫女学園待合はいつ登録有形文化財になりましたか?
- 昭和15年(1940年)の建築で、平成23年(2011年)10月28日に登録有形文化財に登録されました。
基本情報
| 名称 | 筑紫女学園待合 |
|---|---|
| 所在地 | 福岡県福岡市中央区警固2-24-3 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 平成23年(2011年)10月28日登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 木造平屋建、杉皮葺、建築面積1.4㎡、桁行1.8m、梁間 南0.9m・北0.6m |
| 所有者 | 学校法人筑紫女学園 |
| 公開状況 | 公開の案内なし(学校敷地内) |
参考文献
- 文化庁 国指定文化財等データベース「筑紫女学園待合」
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00009079
- 文化遺産オンライン「筑紫女学園待合」
- https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/252449
- 筑紫女学園中学校・高等学校「施設紹介」
- https://chikujo.ed.jp/schoolinfo/newbuilding/
最終更新日: 2026.10.27