天野家住宅通用門・裏門及び塀とは

天野家住宅通用門・裏門及び塀は、福島県南相馬市小高区耳谷にある昭和2年(1927年)建造の鉄筋コンクリート造の門と塀で、平成30年(2018年)に国の登録有形文化財に登録された。読みは「あまのけじゅうたくつうようもん・うらもんおよびへい」。

天野家住宅通用門・裏門及び塀は、総延長100メートルの塀と、そこに開く2つの門からなる。員数は1基で、通用門の間口は2.8メートル、裏門の間口は2.1メートル。塀は敷地の南面と東面の境をめぐり、屋敷の外周を区切っている。

天野家住宅通用門・裏門及び塀の登録と評価

天野家住宅通用門・裏門及び塀は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録有形文化財に登録された。登録番号は07-0207で、天野家住宅6件の最後の番号にあたる。

文化庁の解説は、天野家住宅通用門・裏門及び塀が格式ある屋敷構えを重厚にまとめていると評価する。平成30年(2018年)7月20日の文化審議会の答申も、石造の正門とこの鉄筋コンクリート造の通用門・裏門及び塀が、広大な屋敷構えをまとめていると説明している。

造られたのは昭和2年(1927年)で、正門と同じ年である。農村の屋敷の外構に鉄筋コンクリートを使い、総延長100メートルにわたって塀を築いた例として、天野家住宅通用門・裏門及び塀は天野家の昭和初期の普請の規模を伝えている。

天野家住宅通用門・裏門及び塀の見どころ

天野家住宅通用門・裏門及び塀の塀は、南面では中央で正門につながる。南面の西端に通用門、東面の北端に裏門が開く。正門が客を迎える正面の入口だとすれば、通用門は日常の出入り、裏門は屋敷の奥への出入りに使う位置にある。

仕上げは材料を使い分けている。塀の基底部と頂部の笠石には花崗岩を用い、その間の壁面をモルタルで仕上げる。門柱はコンクリートの洗出し仕上げで、表面を洗って中の砂利を浮かび上がらせた肌になっている。

笠石と基底部の花崗岩は、正門の門柱と同じ石である。コンクリートの塀を石で上下からはさむことで、石造の正門と塀とが一続きの外構として見えるようにしている。天野家住宅通用門・裏門及び塀の見どころは、鉄筋コンクリートという新しい材料を使いながら、仕上げを石造の正門にそろえたところにある。

天野家住宅通用門・裏門及び塀の見学

天野家住宅通用門・裏門及び塀は個人の住まいの外構で、門から敷地に入ることはできない。

天野家住宅通用門・裏門及び塀は屋敷の南面と東面の外周をつくっているので、天野家住宅のなかでは外から目に入りやすい部分と考えられる。ただし、どの位置から見えるかは現地で確かめていない。塀や門には触れず、撮影は公道からにとどめたい。

Q&A

Q天野家住宅通用門・裏門及び塀はいつ造られましたか?
A昭和2年(1927年)に造られました。正門と同じ年です。
Q天野家住宅通用門・裏門及び塀の規模は?
A鉄筋コンクリート造で、塀の総延長は100メートル、通用門の間口は2.8メートル、裏門の間口は2.1メートルです。
Q天野家住宅通用門・裏門及び塀の仕上げは?
A塀の基底部と笠石に花崗岩を用い、壁面はモルタル仕上げ、門柱はコンクリートの洗出し仕上げです。
Q天野家住宅通用門・裏門及び塀はなぜ登録有形文化財なのですか?
A平成30年(2018年)に「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録されました。正門とともに、天野家住宅の格式ある屋敷構えを重厚にまとめています。
Q天野家住宅通用門・裏門及び塀は見学できますか?
A個人の住まいの外構で、敷地には入れません。外から見るにとどめてください。

基本情報

名称天野家住宅通用門・裏門及び塀
所在地福島県南相馬市小高区耳谷字桃内28
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成30年(2018年)登録
員数1基
寸法塀の総延長100メートル、通用門の間口2.8メートル、裏門の間口2.1メートル
所有者個人
公開状況非公開(個人の住宅)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)天野家住宅通用門・裏門及び塀
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00012492
文化遺産オンライン 天野家住宅通用門・裏門及び塀
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/379877
文化庁 登録有形文化財(建造物)の登録について(平成30年7月20日 文化審議会答申)(PDF)
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/yukei_kenzobutsu/pdf/r1392281_31.pdf
南相馬市 指定文化財一覧(PDF)
https://www.city.minamisoma.lg.jp/material/files/group/43/siteibunkazai.pdf

最終更新日: 2026.10.01