矢吹家住宅表門とは

矢吹家住宅表門は、福島県福島市成川字上谷地の矢吹家の屋敷の東面南寄りに構える大正7年(1918年)の薬医門で、平成27年(2015年)に国の登録有形文化財に登録された。読みは「おもてもん」。

矢吹家住宅表門は総ケヤキ造で、間口は3.3メートル。屋根は切妻造の桟瓦葺で、左右に袖塀を付ける。主屋の完成から6年後に、屋敷の正面が整えられたことになる。

女梁の渦紋と男梁

薬医門は、門の扉を吊る本柱の後ろに控柱を立て、その上に梁を渡して切妻屋根を載せる門の形式である。

矢吹家住宅表門で目を留めたいのは、冠木の上の組み方である。冠木の上に載る女梁には渦の紋様を彫り、その上の男梁が両端で桁を受ける。梁を二段に重ねて屋根を支える構造そのものを、正面の飾りとして見せている。

扉も袖塀もケヤキの一枚板

矢吹家住宅表門は柱や梁だけでなく、門口に開く板扉にも、袖塀の壁板にも、ケヤキの一枚板をはめている。ケヤキは堅く木目の美しい材で、幅の広い一枚板を取るには大きな木が要る。

文化庁の解説は、矢吹家住宅表門を旧家の表構えに風格を与える重厚な門と評している。登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」で、この基準によって登録有形文化財となった。

門の北には味噌蔵と道具蔵及び木小屋が通りに沿って続き、門から蔵までが東の表構えをつくる。そのいちばん南で、通りから屋敷に入る正面の位置を占めるのがこの門である。

矢吹家住宅表門の見学

矢吹家住宅表門は通りに面して建ち、矢吹家住宅のなかで道路から最もよく見える建物である。女梁の渦紋や、扉と袖塀のケヤキの板目は、通りの向かい側から眺めると分かりやすい。

門の内側は個人の敷地なので、門をくぐったり、門の前に長く立ち止まったりしないでほしい。一般公開の案内は見当たらない(2026年10月確認)。屋敷への行き方は矢吹家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q矢吹家住宅表門はいつ建てられましたか?
A文化庁のデータベースでは大正7年(1918年)の建築です。平成27年(2015年)に登録有形文化財に登録されました。
Q矢吹家住宅表門はどんな形式の門ですか?
A切妻造桟瓦葺の薬医門で、間口は3.3メートル、左右に袖塀が付きます。
Q矢吹家住宅表門は何の木でできていますか?
A総ケヤキ造です。板扉や袖塀の壁板にもケヤキの一枚板が使われています。
Q矢吹家住宅表門の見どころは?
A冠木の上の女梁に彫られた渦紋と、その上の男梁が両端で桁を受ける組み方です。
Q矢吹家住宅表門は見学できますか?
A通りに面しているので、外観は道路から見られます。門の内側は個人の敷地のため入れません。

基本情報

名称矢吹家住宅表門
所在地福島県福島市成川字上谷地35
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成27年(2015年)登録
員数1棟
寸法間口3.3m(左右袖塀付)
所有者記載なし(文化庁データベースの所有者欄は空欄)
公開状況一般公開の案内なし(外観は道路から)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)矢吹家住宅表門
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00010417
福島市 福島市の文化財 -登録有形文化財(建造物) 66件-
https://www.city.fukushima.fukushima.jp/soshiki/7/1032/2/1/3/725.html

最終更新日: 2026.10.01