敷地の表情をつくる塀

花田今井家住宅門及び塀は、岐阜県下呂市御厩野で、主屋の西南隅から西へ伸びる。昭和31年頃、昭和中期の造作で、道沿いに敷地の表の顔をつくっている。

主屋の脇には一間幅の簡素な腕木門を設け、ここから敷地に入る。門から西へ塀が長く続き、その総延長は約38メートルにおよぶ。

その造り

塀は基礎石に土台を載せ、一間ごとに柱を建てる。柱間は下部を洗い出しとし、細かな骨材を表に出した肌合いに仕上げ、上部を漆喰塗とする。屋根は門も含めてセメント桟瓦で葺く。

平成28年(2016年)に登録有形文化財となり、地域の歴史的景観への寄与が評価された。住まいだけでなく、境界や塀もまた、その土地の見え方をかたちづくることを示す一件である。

見どころ

この塀の趣は、その長さと静けさにある。瓦を載せた白漆喰が長く続き、簡素な門だけがそこを区切る。道沿いに落ち着いた秩序を与え、背後の主屋や附属屋を引き立てている。

塀は公道に面するため、住宅のなかでも近くから見やすい部分である。主屋は個人の住宅で一般公開はされていないので、門と塀は道から眺め、見学の可否は下呂市に確認したい。

Q&A

Q腕木門とは何ですか?
A柱から突き出た腕木で屋根を支える簡素な門です。ここでは一間幅の小ぶりな門になっています。
Q塀の長さはどれくらいですか?
A総延長で約38メートルあり、主屋の西南隅から西へ伸びています。
Q洗い出しとはどんな仕上げですか?
A細かな骨材を表面に出して肌合いを持たせる漆喰の仕上げです。ここでは塀の下部に用い、上部は滑らかな漆喰塗としています。
Q門と塀はいつ造られましたか?
A昭和31年頃(昭和中期)で、主屋や蔵より後の造作にあたります。
Q近くで見られますか?
A門と塀は公道に面しているため道から見やすい部分です。主屋は個人の住宅で一般公開はされていません。見学の可否は下呂市にご確認ください。

基本情報

名称花田今井家住宅門及び塀(はなたいまいけじゅうたくもんおよびへい)
所在地岐阜県下呂市御厩野字花田垣内149-1
種別・区分登録有形文化財(建造物)
登録年月日平成28年(2016年)11月29日/登録番号 21-0248
員数・規模1所。門 間口1.7メートル/塀 総延長約38メートル
構造形式門・塀とも木造、瓦葺(セメント桟瓦)。腕木門と漆喰塀
年代昭和31年頃(1956年頃)
公開状況公道に面し道から見学可。主屋は個人住宅。詳細は下呂市に要確認。

参考文献

文化遺産オンライン — 花田今井家住宅門及び塀
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/245431
国指定文化財等データベース(文化庁)— 花田今井家住宅門及び塀
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00011314
岐阜県 登録有形文化財(建造物)
https://www.pref.gifu.lg.jp/page/12417.html
文化庁 登録有形文化財(建造物)
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/yukei_kenzobutsu/toroku_yukei.html

最終更新日: 2026.07.07