吹抜とは
吹抜は、上下の階のあいだに床を張らず、下の階から上部まで一続きに通した空間をいう。「吹抜け」とも書く。二階の一部だけ床を張らずに上下をつなぐ場合と、平屋で天井を張らずに屋根裏まで見せる場合とがある。
日本の民家では、土間の上部を吹抜として太い梁組を見せ、かまどの煙を上へ逃がす構成が多い。蔵では、荷の出し入れや採光のために二階の床の一部を開けることがある。近代の洋風建築では、玄関ホールや階段室を吹抜として広がりを演出する。
似た語に「吹放し」があるが、これは壁や建具を設けず外に開け放った構えを指し、上下方向の空間を指す吹抜とは異なる。
記録と実物で見分ける手がかり
記録では、どの部屋の上部を吹抜とするかが書かれる。和歌山県御坊市の薗家住宅東土蔵は、内部を各階板敷とし、一階を東西二室として東の上部を吹抜とする。同じ屋敷の南土蔵は、一階を東西二室の板敷とし、西室の中央の上部を吹抜とする。蔵の中で上下の階をつなぐ構成が記録から読み取れる。
現地では、室内から上を見上げ、上の階の床がなく屋根や上階の天井まで見通せるかを確かめる。
参考文献
- 薗家住宅東土蔵|国指定文化財等データベース(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00015075
- 薗家住宅南土蔵|国指定文化財等データベース(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00015076
最終更新: 2026.09.26