矩折れとは

矩折れは、塀や建物が直角に折れ曲がって続くことをいう。「かねおれ」と読み、矩折とも書く。矩(かね)は大工が使う直角の定規(曲尺)のことで、その形のように直角に曲がることを指す。同じ意味で「鉤の手」ともいう。

文化財の記録では、塀の延び方や、建物どうしのつながり方、部屋の並び方を説明する語としてよく使われる。塀が屋敷の角で直角に曲がって続く場合や、二棟の建物がL字形につながる場合に「矩折れに続く」「矩折れにつながる」と書く。

記録と実物で見分ける手がかり

石川県野々市市の旧藤村家住宅(田村家住宅)の土塀は、旧北国街道に面する表門の左右に取り付き、敷地南面の隣地境まで矩折れに続く、総延長34メートルの塀である。香川県東かがわ市のかめびしでは、旧六号蔵の南方に矩折れで旧四号蔵がつながると記録される。

記録の延長の数字は、矩折れの部分を含めた「折れ曲がり延長」として示されることが多い。現地では、塀や建物が直角に向きを変える位置を確かめ、配置図と照らし合わせるとよい。

参考文献

旧藤村家住宅(田村家住宅)土塀|国指定文化財等データベース(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00013714
かめびし旧四号蔵及び旧六号蔵|国指定文化財等データベース(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00003615

最終更新: 2026.09.27