隅飾とは

隅飾は、宝篋印塔の笠の四隅に立てる、耳のような形の突起である。「隅飾り」「隅飾突起」とも書く。笠の段形の上端から四方の隅に向かって立ち上がり、塔の輪郭を特徴づける。宝篋印塔を他の石塔と見分ける最もわかりやすい部分である。

隅飾は時代によって形が変わる。鎌倉時代のものは比較的直立し、時代が下るにつれて外側へ大きく開くようになるといわれ、傾きや高さ、表面に刻む文様は、造立の年代を推定する手がかりとして扱われる。

記録と実物で見分ける手がかり

記録や解説では、隅飾の傾きや文様が書かれる。兵庫県加古川市指定の石造宝篋印塔は、笠を下二段上六段の定型式とし、隅飾りがわずかに外傾すると記される。福岡県水巻町指定の石造宝篋印塔の一基は、隅飾突起に蕨文様を施すとされる。静岡県下田市の河内の宝篋印塔は、笠の隅飾突起などに鎌倉時代の意匠がうかがえると評価される。

現地では、笠の四隅に立つ突起の傾きと、内側に輪郭や文様が刻まれているかを見る。隅飾は欠けやすく、失われている塔も多いので、四隅のうち残っているものから元の形を考えたい。

参考文献

石造宝篋印塔(加古川市指定)|文化遺産オンライン
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/229238
石造宝篋印塔(水巻町指定)|文化遺産オンライン
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/580316
河内の宝篋印塔|しずおか文化財ナビ
https://www.pref.shizuoka.jp/kankosports/bunkageijutsu/bunkazai/1002825/1041003/1041886/1004958/1020762.html

最終更新: 2026.09.26