打込接とは
打込接は、石を荒く割り、接合面を叩き締めて隙間を減らして積む石垣である。石の面をそのまま使う野面積と、面を精密に切りそろえる切込接の中間にあたる。
接は接ぎ合わせることを指す。石の当たる部分だけを叩いて落とし、目地を細くする。全面を加工するわけではないため、石の表面には自然の面が残る。
愛媛県の明石寺石垣及び塀は昭和5年と昭和19年の築造で、「本堂のある最上段の敷地を形成する。石垣は高さ3.8メートル、石段付。積み方は打込矧ぎの乱積で、出隅部は算木積で反りを付ける」と解説されている。
この記述は、石の加工度(打込接)と目地の通し方(乱積)と隅の処理(算木積)を並べている。石垣は三つの軸で記述されるため、記録を読むときはどの軸の話かを分けて受け取りたい。
表記のゆれ
文化庁の記録では打込矧ぎと書かれる。矧ぐは接ぎ合わせる意で、接と同じ内容を指す。打込接、打込接ぎ、打込ハギの表記も用いられる。
記事に書くときは、引用する記録の表記に合わせるのが確実である。検索するときは打込接だけでなく打込矧でも当たらないと、用例を取り逃がす。
現地では目地の太さを見るとよい。石の面に自然のままの部分が残りながら、石と石の当たる部分だけが平らに叩かれ、目地が細く通っていれば打込接である。目地に小石が詰まっていれば野面積、目地がほとんど見えないほど密着していれば切込接にあたる。
参考文献
- 文化庁 文化財の紹介 登録有形文化財(建造物)
- https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/yukei_kenzobutsu/toroku_yukei.html
- 国指定文化財等データベース(文化庁)明石寺石垣及び塀/積み方は打込矧ぎの乱積で、出隅部は算木積で反りを付ける
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00006327
最終更新: 2026.09.10