西角に立つ明治36年の倉庫

上川倉庫三号倉庫(チェアーズギャラリー)は、北海道旭川市宮下通11丁目にある明治36年(1903年)建築の木骨煉瓦造平屋建の倉庫で、平成13年(2001年)に国の登録有形文化財に登録された。

上川倉庫三号倉庫は敷地の西角を占め、北角の二号倉庫と横に並ぶ。通路を挟んだ向かいには十号倉庫が直角に取り付いている。文化庁の解説は、上川倉庫の倉庫が当初は穀物の貯蔵に使われていたことをこの三号倉庫の項で記している。

外観を引き締める基壇と蛇腹

上川倉庫三号倉庫の外観で目を留めたいのは、壁の上下の縁である。足もとの基壇には焼過ぎ煉瓦が使われている。焼過ぎ煉瓦は高い温度で焼き締めた黒みの強い煉瓦で、赤い壁の下に暗い帯を引いている。

軒下には蛇腹(壁の上部を水平に巡る帯状の突出)が回り、煉瓦の小口(短い端面)を2枚重ねて突き出した歯飾りが並ぶ。文化庁の解説は、この基壇と蛇腹が外観を引き締めていると評している。

屋根を支える小屋組は木製のキングポストトラスである。中央の束(キングポスト)と斜材で三角形を組む洋式の小屋組で、柱のない広い内部をつくることができる。

椅子のギャラリーから市民ギャラリーへ

上川倉庫三号倉庫は平成13年(2001年)11月20日、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された(登録番号01-0041)。名称に添えられた「チェアーズギャラリー」は、登録の当時、椅子の展示室として使われていたことによる。

旭川デザイン協議会の施設案内によれば、この展示室は平成9年(1997年)1月に額縁を展示する「ギャラリーフレーム45」として開き、平成10年(1998年)9月から平成30年(2018年)6月までは「チェアーズギャラリー」として、椅子研究家の織田憲嗣氏が集めた名作椅子を常設展示した。平成30年(2018年)8月からは旭川市民ギャラリーとして、市民や団体の作品展に使われている。

見学について

旭川市民ギャラリーは午前10時から午後5時まで開き、12月30日から1月4日が休館日である。旭川デザイン協議会の案内では入館は原則無料。展覧会はおおむね1〜2週間ごとに入れ替わるので、会期中であれば内部に入り、キングポストトラスの小屋組を見上げることができる。

上川倉庫三号倉庫の展示作品の撮影の可否は展覧会ごとに異なるため、会場で確かめたい。西角の外観と軒下の歯飾りは、通りの側からも見ることができる。

Q&A

Q上川倉庫三号倉庫はどこにありますか?
A北海道旭川市宮下通11丁目、上川倉庫群の敷地の西角に立ち、北角の二号倉庫と横に並んでいます。
Q上川倉庫三号倉庫はいつ建てられましたか?
A明治36年(1903年)です。上川倉庫の倉庫は当初、穀物の貯蔵に使われていました。
Q上川倉庫三号倉庫の外観の見どころは?
A焼過ぎ煉瓦を使った足もとの基壇と、煉瓦の小口を2枚重ねた歯飾り付きの蛇腹です。内部では木製のキングポストトラスの小屋組が見られます。
Q上川倉庫三号倉庫のチェアーズギャラリーはいまもありますか?
A旭川デザイン協議会によれば、チェアーズギャラリーは平成30年(2018年)6月までで、同年8月から旭川市民ギャラリーとして使われています。
Q上川倉庫三号倉庫の中に入れますか?
A旭川市民ギャラリーの展覧会の会期中、午前10時から午後5時まで入れます。入館は原則無料で、12月30日から1月4日は休館です。

基本情報

名称上川倉庫三号倉庫(チェアーズギャラリー)
所在地北海道旭川市宮下通11丁目1604-1・2
指定区分登録有形文化財(建造物)、登録番号01-0041
指定年平成13年(2001年)11月20日登録
員数1棟
寸法木骨煉瓦造平屋建、鉄板葺、建築面積223平方メートル
所有者上川倉庫株式会社
公開状況旭川市民ギャラリーとして利用。展覧会の会期中、午前10時から午後5時(12月30日から1月4日休館)、原則無料

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁) — 上川倉庫三号倉庫(チェアーズギャラリー)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00002494
文化遺産オンライン — 上川倉庫三号倉庫(チェアーズギャラリー)
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/115374
旭川デザイン協議会 — 旭川市民ギャラリー概要
https://ada-jp.org/civic-gallery-gaiyo.html
旭川市 — 旭川市民ギャラリーについて
https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/kurashi/329/348/361/p000161.html

最終更新日: 2026.10.07