屋敷を一周する延長202メートルの石垣
赤木家住宅石垣は、兵庫県豊岡市引野の赤木家屋敷の周囲を廻る明治期の石垣で、延長202メートル、平成18年(2006年)3月2日に登録有形文化財(建造物)として登録された。
高さは0.9メートルから1.7メートルの範囲にある。石垣の上には土蔵や木造の塀が載り、赤木家住宅石垣はそれらの建物の基礎の役目も果たしている。
員数は「1所」と数えられ、棟ではなく場所の単位で登録されている。
辺ごとに変わる積み方
赤木家住宅石垣は、場所によって積み方が違う。
東辺の南側と南辺の西半分は、玄武岩の切石を乱積にする。大きさの異なる石を、横の目地を通さずに組み合わせる積み方である。
東辺の北側、北辺、西辺、南辺の東半分は、切石を布積にする。石の高さをそろえ、横の目地が水平に一本通るように段を重ねる積み方で、乱積に比べて整った表情になる。
表門のある東辺では、同じ一辺の途中で布積から乱積へと積み方が切り替わる。
水害に備えて上げた地盤
但馬の百科事典は、赤木家の屋敷を水害への備えの残る大庄屋屋敷として紹介している。敷地は東西40メートル、南北65メートル、約900坪で、石垣はほぼ玄武岩で組まれ、周囲より約2メートル高くかさ上げされており、一度も浸水したことがないという。
文化庁の記録する石垣の高さ(0.9メートルから1.7メートル)とは数字に開きがある。かさ上げの高さと、石垣の見えている部分の高さとでは、測る場所や基準が異なる可能性がある。
文化庁の解説は、赤木家住宅石垣を敷地周辺の景観を整えるものとして評価している。登録の基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。
赤木家住宅石垣の見学
赤木家住宅石垣は屋敷の外周を廻るため、16件のなかでもっとも外から目に入りやすい。表門の前の道路側に立てば、石垣の上に門と番人小屋が載る東の正面を見上げることになる。
屋敷は住まいとして使われており、原則として非公開とされる。石垣に上ったり、石に触れて崩したりしないよう、外から眺めるにとどめたい。撮影の可否は公表されていないため、住まいであることへの配慮が要る。
屋敷への行き方と訪問の条件は、赤木家住宅のページにまとめてある。
Q&A
- 赤木家住宅石垣はいつ登録されましたか。
- 平成18年(2006年)3月2日に登録有形文化財(建造物)として登録されました。赤木家住宅の16件と同じ日の登録です。
- 赤木家住宅石垣の長さと高さは。
- 延長202メートルで、高さは0.9メートルから1.7メートルです。屋敷の周囲を廻り、土蔵や木造の塀の基礎にもなっています。
- 赤木家住宅石垣の積み方にはどのような違いがありますか。
- 東辺南側と南辺西半分は玄武岩切石の乱積、東辺北側・北辺・西辺・南辺東半分は切石の布積です。
- 赤木家住宅石垣は水害と関係がありますか。
- 屋敷は円山川の水害に備えて地盤を周囲より約2メートル上げ、一度も浸水したことがないと紹介されています。石垣はその地盤を支えています。
- 赤木家住宅石垣は外から見られますか。
- 屋敷の外周を廻るため、外から見やすい構成要素です。屋敷は原則非公開なので、訪問の条件は赤木家住宅のページで確認してください。
基本情報
| 名称 | 赤木家住宅石垣(あかぎけじゅうたくいしがき) |
|---|---|
| 所在地 | 兵庫県豊岡市引野972 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 平成18年(2006年)3月2日登録 |
| 員数 | 1所 |
| 寸法 | 石造、延長202メートル、高さ0.9メートルから1.7メートル |
| 所有者 | 文化庁データベースに記載なし |
| 公開状況 | 外周は外から見られる。屋敷は原則非公開 |
参考文献
- 文化庁 国指定文化財等データベース「赤木家住宅石垣」
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00005327
- 文化遺産オンライン「赤木家住宅石垣」
- https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/151935
- 但馬の百科事典(公益財団法人たんしん地域振興基金)「赤木家住宅」
- https://tanshin-kikin.jp/tajima/564
最終更新日: 2026.09.26