加藤家住宅鎮守社とは

加藤家住宅鎮守社は、兵庫県姫路市網干区余子浜の加藤家の屋敷で主屋の東方に祀られた小さな社で、明治時代(1868年〜1911年)に建てられ、平成21年(2009年)に国の登録有形文化財に登録された。文化庁のデータベースでの読みは「かとうけじゅうたくちんじゅのやしろ」。

鎮守は土地や家を守る神のことで、屋敷の一角に祀る例は各地の旧家に見られる。加藤家住宅鎮守社は桁行0.5メートル、梁間0.6メートル、建築面積0.31平方メートル。畳1枚の5分の1ほどの広さで、屋敷の8棟のなかで最も小さい。

加藤家住宅鎮守社が登録された理由

加藤家住宅鎮守社は、登録有形文化財の基準のうち「国土の歴史的景観に寄与しているもの」に当たるとして登録された。

小祠でありながら、社殿としての形式を省略していない点に価値がある。基壇、土台、円柱と方柱の使い分け、正面の板扉まで、大きな神社の本殿と同じ考え方で組み立てられている。屋敷神の社が、商家の敷地の中で丁寧に守られてきたことも伝えている。

加藤家住宅鎮守社の見どころ

形式は一間社流造の見世棚造である。流造は前の屋根を長く伸ばした社殿の形で、見世棚造は、階段を設けずに正面の床を店先の棚のように張り出した、小さな社に多い造りをいう。屋根は銅板で葺く。

加藤家住宅鎮守社は、花崗岩を積んだ基壇の上に土台を据えて建つ。神を祀る身舎は円柱を長押で固め、手前の庇は角柱で桁を受ける。奥の身舎に丸い柱、手前の庇に角の柱を使い分けるのは、流造の本殿で一般的な形である。

身舎の正面には板扉を開き、ほかの面は横板の壁とする。高さも幅も1メートルに満たない建物に、こうした部材の区別が丁寧に施されている。

加藤家住宅鎮守社の見学

加藤家住宅鎮守社は個人の屋敷の内に祀られた社で、参拝や見学のための公開はされていない。主屋の東方、敷地の内側にあるため、外から見ることはできない。

円柱と角柱の使い分けや花崗岩の基壇は、文化庁のデータベースの写真で確かめられる。屋敷への行き方と見学の注意は、加藤家住宅(姫路市)のページにまとめてある。

Q&A

Q加藤家住宅鎮守社はいつ建てられましたか?
A明治時代(1868年〜1911年)です。文化庁のデータベースでは「明治期」とされ、細かな年は示されていません。
Q加藤家住宅鎮守社の大きさは?
A桁行0.5メートル、梁間0.6メートル、建築面積0.31平方メートルで、屋敷の8棟のなかで最も小さい建物です。
Q加藤家住宅鎮守社の形式は?
A一間社流造の見世棚造で、屋根は銅板葺です。花崗岩を積んだ基壇の上に土台を据えて建っています。
Q加藤家住宅鎮守社の柱の特徴は?
A身舎は円柱を長押で固め、庇は角柱で桁を受けています。身舎の正面に板扉を開き、ほかは横板壁です。
Q加藤家住宅鎮守社は参拝や見学ができますか?
A個人の屋敷の内にある社のため公開されておらず、敷地の内側にあるので外からも見えません。

基本情報

名称加藤家住宅鎮守社
所在地兵庫県姫路市網干区余子浜字船渡53-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成21年(2009年)登録
員数1棟
寸法建築面積0.31㎡(桁行0.5m、梁間0.6m)
所有者個人
公開状況非公開(個人の住宅)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)加藤家住宅鎮守社
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00007518
姫路市 加藤家住宅鎮守社(国登録・建造物)
https://www.city.himeji.lg.jp/kanko/0000001731.html
姫路市 国登録文化財・国選択文化財・国選定保存技術の一覧
https://www.city.himeji.lg.jp/kanko/0000001691.html

最終更新日: 2026.10.01