加藤家住宅離れ座敷とは
加藤家住宅離れ座敷は、兵庫県姫路市網干区余子浜の加藤家の屋敷で主屋の北東に建つ客座敷の棟で、明治25年(1892年)に建てられ、平成21年(2009年)に国の登録有形文化財に登録された。読みは「かとうけじゅうたくはなれざしき」。
主屋とは廊下でつながっている。桁行8.9メートル、梁間4.9メートルの木造平屋建で、建築面積は51平方メートル。明治32年(1899年)と平成16年(2004年)に改修された。明治32年は、主屋の後方に内蔵が建てられた年でもある。
加藤家住宅離れ座敷が登録された理由
加藤家住宅離れ座敷は、登録有形文化財の基準のうち「国土の歴史的景観に寄与しているもの」に当たるとして登録された。文化庁の解説は、内庭を望む落ち着いた姿を挙げている。
屋根は切妻造の桟瓦葺で、まわりの庇を主屋と同じ錣屋根としている。錣屋根は、屋根の途中に段を付けて葺き下ろす形である。主屋より30年ほど後の建物でありながら、庇の形を主屋にそろえたことで、離れが屋敷の景観から浮かずにすんでいる。
加藤家住宅離れ座敷の見どころ
加藤家住宅離れ座敷の内部は、床の間と書院を備えた続き座敷である。文化庁の解説は床の間を「トコ」と書き、床と書院がどちらも丁寧なつくりであると記す。続き座敷は隣り合う座敷を建具で仕切り、開け放てば一続きの広間として使える構成である。
座敷の境の欄間には、波兎の透かし彫りが入る。波の上を兎が駆ける図柄で、謡曲「竹生島」の一節に由来するとされ、近世から工芸や建具に好まれてきた。板を透かして彫るので、欄間越しに隣の座敷の光が抜け、図柄が影絵のように浮かび上がる。
座敷は内庭に面している。主屋の喧騒から廊下ひとつ隔てた位置にあり、客を通したり、家の者がくつろいだりするための部屋だったと考えられる。
加藤家住宅離れ座敷の見学
加藤家住宅離れ座敷は個人の住宅の一部で、内部は公開されていない。主屋の北東、内庭に面した位置にあり、敷地の外から姿を見ることはできない。
波兎の欄間や床の間のつくりは、文化庁のデータベースの写真で確かめられる。屋敷への行き方と見学の注意は、加藤家住宅(姫路市)のページにまとめてある。
Q&A
- 加藤家住宅離れ座敷はいつ建てられましたか?
- 明治25年(1892年)です。明治32年(1899年)と平成16年(2004年)に改修されています。
- 加藤家住宅離れ座敷はどこにありますか?
- 主屋の北東にあり、主屋とは廊下でつながっています。内庭に面して建っています。
- 加藤家住宅離れ座敷の大きさは?
- 桁行8.9メートル、梁間4.9メートル、建築面積51平方メートルの木造平屋建です。
- 加藤家住宅離れ座敷の欄間の見どころは?
- 波の上を兎が駆ける「波兎」の透かし欄間です。床の間と書院を備えた続き座敷の境に入っています。
- 加藤家住宅離れ座敷は見学できますか?
- 個人の住宅の一部のため、内部は公開されていません。内庭に面した位置にあるので、外からも見えません。
基本情報
| 名称 | 加藤家住宅離れ座敷 |
|---|---|
| 所在地 | 兵庫県姫路市網干区余子浜字船渡53-1 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 平成21年(2009年)登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 建築面積51㎡(桁行8.9m、梁間4.9m) |
| 所有者 | 個人 |
| 公開状況 | 非公開(個人の住宅) |
参考文献
- 国指定文化財等データベース(文化庁)加藤家住宅離れ座敷
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00007515
- 姫路市 加藤家住宅離れ座敷(国登録・建造物)
- https://www.city.himeji.lg.jp/kanko/0000001742.html
- 姫路市 国登録文化財・国選択文化財・国選定保存技術の一覧
- https://www.city.himeji.lg.jp/kanko/0000001691.html
最終更新日: 2026.10.01