黒田清右衛門商店西南隅蔵とは
黒田清右衛門商店西南隅蔵は、兵庫県三木市本町2丁目の金物問屋、黒田清右衛門商店の敷地南西隅に建つ明治時代前期の大規模な土蔵で、令和元年(2019年)12月5日に登録有形文化財(建造物)に登録された。読みは「くろだせいうえもんしょうてんせいなんすみくら」。
土蔵造2階建、瓦葺で、建築面積は43平方メートル。文化庁の記録は年代を明治前期とし、西暦では1868年から1882年の間にあたる。登録番号は28-0726である。
黒田清右衛門商店西南隅蔵が登録された理由
黒田清右衛門商店西南隅蔵の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。南蔵の西に接して建ち、南辺を西へ進んできた蔵の列は、ここで北へ折れて西蔵へ続く。東南隅蔵と対になる、もう一つの角の蔵である。
文化庁と三木市はともに、この蔵を「大規模」と書いている。屋敷の蔵のなかで、ただ物を納めるだけでなく作業の場を兼ねていたと記録されるのは西南隅蔵だけで、そこに金物問屋らしい使われ方が表れている。
黒田清右衛門商店西南隅蔵の見どころ
敷地に合わせた台形の平面
黒田清右衛門商店西南隅蔵の平面は長方形ではなく台形である。文化庁の解説は、敷地の形に合わせたためと説明する。屋敷の南西の角がまっすぐな直角になっていないことを、蔵の形がそのまま写し取っている。境界いっぱいに蔵を建てるために、建物のほうを土地に合わせた例である。
屋敷で唯一の海鼠壁
外壁は漆喰塗りで、腰を海鼠壁とする。平らな瓦を壁に張り、目地を漆喰で盛り上げて仕上げる工法である。黒田清右衛門商店のほかの蔵のうち、解説に外壁の仕上げが書かれた5棟はいずれも腰を竪板張としており、海鼠壁が出てくるのはこの蔵だけである。大きく、作業場も兼ねる蔵に、より丈夫で手間のかかる仕上げを選んだと考えられる。
土間の加工場と鉄格子の窓
1階は土間で、商品蔵と加工場を兼ねる。2階は家財蔵である。2階の窓には鉄格子が入り、北面には桟瓦葺の庇が付く。金物問屋は仕入れた品をそのまま卸すだけでなく、手を加える作業もこの土間で行っていたことになる。具体的にどのような加工をしたかは、記録には書かれていない。
黒田清右衛門商店西南隅蔵の見学方法
黒田清右衛門商店西南隅蔵は敷地の南西の隅、主屋の奥にあり、通りには面していない。営業中の会社の敷地内の建物で、内部の一般公開は案内されていない(2026年10月2日確認)。
屋敷全体の成り立ちと行き方は、黒田清右衛門商店のページにまとめてある。
Q&A
- 黒田清右衛門商店西南隅蔵はいつ建てられましたか?
- 文化庁の記録では明治時代前期(1868年から1882年の間)の建築です。令和元年(2019年)に登録有形文化財になりました。
- 黒田清右衛門商店西南隅蔵の平面はなぜ台形なのですか?
- 敷地の形に合わせたためと文化庁は説明しています。
- 黒田清右衛門商店西南隅蔵の外壁の特徴は何ですか?
- 漆喰塗りで、腰を海鼠壁としています。外壁の仕上げが記録されたほかの5棟の蔵は、腰を竪板張としています。
- 黒田清右衛門商店西南隅蔵は何に使われていましたか?
- 1階の土間は商品蔵兼加工場、2階は家財蔵として使われていました。
- 黒田清右衛門商店西南隅蔵は見学できますか?
- 敷地の奥にあり通りには面していません。内部の一般公開も案内されていません(2026年10月2日確認)。
基本情報
| 名称 | 黒田清右衛門商店西南隅蔵 |
|---|---|
| 所在地 | 兵庫県三木市本町2丁目980他 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 令和元年(2019年)登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 建築面積43平方メートル |
| 所有者 | 株式会社黒田清右衞門商店 |
| 公開状況 | 非公開(敷地の奥にあり通りに面していない) |
参考文献
- 黒田清右衛門商店西南隅蔵(文化庁 国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00013159
- 黒田清右衛門商店(国登録文化財)(三木市立みき歴史資料館)
- https://www.city.miki.lg.jp/site/mikirekishishiryokan/19137.html
最終更新日: 2026.10.02