敷地の中央に南面する母屋

田近家住宅主屋は、兵庫県尼崎市西昆陽にある田近家住宅の母屋で、江戸時代後期の建物を明治20年(1887年)頃に改築して現在の形となり、平成21年(2009年)4月28日に国の登録有形文化財に登録された(登録番号28-0386)。

田近家住宅主屋は屋敷の中央に南を向いて建ち、長屋門はその南、敷地の南辺に構えられている。東北には蔵前を介して衣装蔵が続き、西側には道具蔵及び油蔵と米蔵が並ぶ。門と3つの蔵は、この母屋を囲むように配されている。

桁行19メートルの大きな平屋

田近家住宅主屋は桁行19メートル、梁間12メートルという大きな木造の母屋で、建築面積は239平方メートルある。文化庁の構造欄では木造平屋建とされるが、解説文は屋根裏に低い2階をもつつし二階の造りと記し、尼崎市も小2階付きの平屋として紹介している。

屋根は桟瓦葺で、西側を入母屋造、東側を切妻造とし、周りに下屋の庇をまわす。正面の東寄りから東面にかけて茶室や仏間などが付け加えられたため、屋根がいくつも重なり合う複雑な形になった。この茶室の部分は大正4年(1915年)頃の増築とされる。

壁は黒漆喰で塗られている。

庄屋の住まいの面影

文化庁は田近家住宅主屋について、風格のある外観に庄屋の住まいの佇まいがとどまると評している。黒い壁と、入母屋と切妻を組み合わせた重なりの多い屋根には、村の取りまとめ役を担った家の母屋らしい重さがある。

江戸時代後期の母屋を明治20年(1887年)頃に改め、大正期に茶室を加えたという経過も、この1棟に重なっている。尼崎市によれば長屋門も同じ明治20年頃に改築されており、母屋と表門がそろって整えられた時期があったことになる。

見学について

田近家住宅主屋は個人の住まいで、内部は公開されていない。敷地の中央に建つため、通りから全体を見通すことは難しく、見学のために敷地へ入ることもできない。

田近家住宅の成り立ちや外から見られる範囲、行き方は田近家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q田近家住宅主屋はどこにありますか?
A兵庫県尼崎市西昆陽にある田近家住宅の敷地の中央に、南を向いて建っています。
Q田近家住宅主屋はいつ登録有形文化財に登録されましたか?
A平成21年(2009年)4月28日に登録されました。登録番号は28-0386です。
Q田近家住宅主屋はいつ建てられましたか?
A江戸時代後期の建物を明治20年(1887年)頃に改築したもので、茶室の部分は大正4年(1915年)頃の増築とされます。
Q田近家住宅主屋の大きさと構造は?
A桁行19メートル、梁間12メートルの木造平屋建てで、屋根裏に低い2階があります。建築面積は239平方メートルです。
Q田近家住宅主屋は見学できますか?
A個人の住まいのため公開されていません。敷地の中央にあり、通りから全体を見ることも難しい建物です。

基本情報

名称田近家住宅主屋
所在地兵庫県尼崎市西昆陽3-350
指定区分登録有形文化財(建造物)、登録番号28-0386
指定年平成21年(2009年)4月28日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、瓦葺、建築面積239平方メートル
所有者個人
公開状況非公開(個人住宅)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)— 田近家住宅主屋
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00007650
文化遺産オンライン — 田近家住宅主屋
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/172952
尼崎市公式ホームページ — 田近家住宅(たぢかけじゅうたく)
https://www.city.amagasaki.hyogo.jp/manabu/bunkazai_0/1028308/1028313/1028788.html

最終更新日: 2026.10.04