門前に立つ黒い冠木門
遊行寺の南の入口に、高さ七メートルを超える大きな黒い門が立つ。惣門であり、その黒い木肌から地元では黒門とも呼ばれる。明治前期の建立で、かつて東海道の藤沢宿が通っていた地点で旧街道に面している。
清浄光寺は通称を遊行寺といい、時宗の総本山として発展した。門前の町は東海道の宿場、藤沢宿として栄えた。この門は、旧街道とその背後に上っていく境内との境目を画している。
登録の理由と価値
平成二十八年(二〇一六)、国土の歴史的景観に寄与するものとして登録有形文化財となった。大型の冠木門で、本柱には見付〇・七メートルの面取角柱を間口五メートルに立て、上端を頭巾金物で覆う。控柱との間を貫で固め、小屋根を架けて高麗門風とする。
高さは約七・二メートルを測る黒色の正門で、時宗総本山を示す木札を掲げる。左右に連なる石垣・築地塀とともに、古刹の門前に風格を添えている。
見どころ
参拝はここから始まる。本柱上端の頭巾金物や、素朴な冠木門を高麗門風に見せる小屋根の架け方に注目したい。ここを通る旧東海道は、歌川広重が東海道五十三次のうちに描いており、背景に遊行寺の伽藍が写されている。
門は公道に面し、いつでも見ることができる。門の先では左右の塀が視線を石段と境内の大銀杏へと導く。
Q&A
- 惣門とは何ですか。
- 境内南の入口に立つ正門です。黒い色から地元では黒門と呼ばれ、高さは約七・二メートルあります。
- どのような形式の門ですか。
- 大型の冠木門で、面取の本柱に冠木を渡し、小屋根を架けて高麗門風とした造りです。
- いつ建てられましたか。
- 明治前期(およそ一八六八〜一八八二)です。
- 東海道との関わりは。
- 門前の町は東海道の宿場、藤沢宿として発展し、その参道は広重の浮世絵にも描かれています。
- 自由に見られますか。
- はい。境内の入口の公道に面しており、いつでも見学できます。
基本データ
| 名称 | 清浄光寺(遊行寺)惣門 |
|---|---|
| 所在地 | 神奈川県藤沢市西富一丁目208 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 登録年月日 | 2016年(平成28年)2月25日(登録番号 14-0215) |
| 年代 | 明治前期(およそ1868〜1882) |
| 構造・形式 | 木造、銅板葺、冠木門、間口5.0m、高さ約7.2m |
| 所有者 | 宗教法人清浄光寺 |
| 公開状況 | 公道に面し常時見学可 |
参考文献
- 文化庁 国指定文化財等データベース(惣門)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00010942
- 時宗総本山 遊行寺 公式サイト(遊行寺を知る)
- https://yugyoji.or.jp/engi/
- 藤沢市観光公式ホームページ 遊行寺
- https://www.fujisawa-kanko.jp/spot/fujisawa/03.html
- 清浄光寺 — ウィキペディア
- https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%85%E6%B5%84%E5%85%89%E5%AF%BA
最終更新日: 2026.07.05