竜吟庵方丈とは:近世の方丈形式に達する前の古式を伝える現存最古の方丈

竜吟庵方丈(りょうぎんあんほうじょう)は、京都府京都市東山区本町の東福寺塔頭竜吟庵にある室町時代前期の方丈で、昭和38年(1963年)7月1日に国宝に指定された。

文化庁の記録では、桁行16.5メートル、梁間12.9メートル、一重、入母屋造、こけら葺で、玄関1棟と棟札3枚が附として指定されている。

文化庁によると、足利義満が掲げた竜吟庵の額の裏面に嘉慶元年(1387年)の銘があることから、その頃の建立とみられる。

竜吟庵方丈の間取りと外観

文化庁の詳細解説によると、方丈の一般的な間取りは室中を中心とした6室と広縁からなるが、竜吟庵では室中が正面三間であるのに背面が四間となり、さらにそこが板壁で閉ざされている。ほかの方丈が室中の奥の室を仏間とし、その前面を襖建てとするのと著しく異なり、背面の一室は眠蔵だったと思われる。

外観は正面の各室とも蔀戸を吊り、両側面に板扉を設けるなど、ほかの方丈に類例のない古式の建具を備え、一部には鎌倉時代の前身建物の古材も転用されている。建立後、数度の修理で間仕切りなども大きく変更されていたが、昭和33年(1958年)からの解体修理で当初の形に復原された。

竜吟庵方丈の見どころ

文化庁は、中央前面の間(室中)の正面を壁とし仏壇を設けないなど、近世の標準的な方丈形式に達する前の古式を伝え、寝殿造りにも通じる構成も方丈の古い形式と考えられ、貴重であるとしている。

瀟洒な外観は室町時代前期の気分をよく示し、日本に現存する最古の方丈として、方丈建築の源流をしのばせる好個の建築とされる。

竜吟庵方丈の見学方法

竜吟庵の拝観についての公的な案内は確認できなかった。

竜吟庵の庫裏と表門は、竜吟庵のグループページにまとめている。

Q&A

Q竜吟庵方丈はいつ国宝に指定されましたか?
A昭和38年(1963年)7月1日に国宝に指定されました。
Q竜吟庵方丈はいつ建てられたのですか?
A足利義満が掲げた額の銘から、嘉慶元年(1387年)頃とみられます。
Q竜吟庵方丈の間取りの特徴は?
A室中の背面を板壁で閉ざし、仏間を設けない古い形式です。
Q竜吟庵方丈の外観の特徴は?
A正面の各室に蔀戸を吊り、両側面に板扉を設けています。
Q竜吟庵方丈の評価は?
A日本に現存する最古の方丈とされます。

基本情報

名称竜吟庵方丈(りょうぎんあんほうじょう)
所在地京都府京都市東山区本町十五丁目
指定区分国宝(建造物)
指定年昭和38年(1963年)7月1日指定
員数1棟(附 玄関1棟、棟札3枚)
寸法桁行16.5メートル、梁間12.9メートル、一重、入母屋造、こけら葺
所有者文化庁の記録に記載なし
公開状況公的な拝観案内は確認できず

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「竜吟庵方丈」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/1799
文化遺産オンライン「竜吟庵方丈」
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/200236

最終更新日: 2026.09.30