雙栗神社石鳥居 ― 元禄15年に据えられた花崗岩の明神鳥居

雙栗神社石鳥居(さぐりじんじゃいしとりい)は、京都府久世郡久御山町佐山の雙栗神社の境内西端に立つ元禄15年(1702年)の石造鳥居で、平成26年(2014年)4月25日に国の登録有形文化財に登録された。

材は花崗岩で、形式は明神鳥居。柱間は5.5メートル、高さは6.5メートルある。明神鳥居は、最上部の笠木とその下の島木が両端で反り上がり、2本の柱をつなぐ貫の端が柱の外側へ突き出す型で、神社の鳥居としてもっともなじみのある姿といってよい。

雙栗神社石鳥居が据えられた元禄15年、神社は石清水八幡宮の分霊をあわせて祀る椏本(あてもと)八幡宮の名で呼ばれていた。いまの社名に戻るのは明治15年(1882年)なので、この鳥居は八幡宮の入口として建てられたことになる。

登録の理由と価値 ― 近辺の中小社で最大級の石鳥居

雙栗神社石鳥居は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」という基準で登録された。文化庁の解説は、この近辺の中小の神社に残る鳥居としては古い例に属し、大きさでは最大級だと位置づける。由緒の古い神社の入口にふさわしい、堂々とした構えだという評価も添えられている。

同じ日には、拝殿・本殿門・玉垣もあわせて登録された。拝殿は天明5年(1785年)、本殿門と玉垣は江戸時代後期の建築とされるので、4件のなかで年代がもっともさかのぼるのは雙栗神社石鳥居である。境内の奥には、明応3年(1494年)頃の建立とされる室町時代の本殿が建つ。

花崗岩の柱を2本立てて笠木を載せるだけの単純な構成だからこそ、寸法の大きさがそのまま見る者の印象になる。

雙栗神社石鳥居の見どころ

雙栗神社石鳥居の下に立つと、柱間5.5メートルに対して高さ6.5メートルという、わずかに縦に伸びた比例が体でわかる。明神鳥居であることは、笠木の両端の反りと、柱の外へ突き出た貫の端を見れば確かめられる。

石の肌にも目を向けたい。元禄15年から320年あまり、風雨を受けつづけてきた花崗岩である。

境内の西の端という位置にも意味がある。文化庁の解説が「古社の入口」と表現するとおり、雙栗神社石鳥居は、住宅地の日常と神社の境内とを分ける境目に立っている。

雙栗神社石鳥居の見学方法

雙栗神社石鳥居は境内の西の端の屋外に立ち、自由に見ることができる。笠木の反りを確かめるなら、鳥居から10メートルほど離れて正面に立つと全体が視野に収まる。撮影の可否について神社による公式の案内は確認できなかったので、撮る場合は参拝者の妨げにならないよう心がけたい。

境内への行き方と参拝の条件は、雙栗神社のページにまとめてある。

Q&A

Q雙栗神社石鳥居の「雙栗」は何と読むのですか?
A「さぐり」と読みます。雙栗神社石鳥居の読みは「さぐりじんじゃいしとりい」で、文化庁のデータベースでもこのふりがなが付いています。
Q雙栗神社石鳥居はいつ建てられたのですか?
A元禄15年(1702年)です。平成26年(2014年)4月25日に、同じ境内の拝殿・本殿門・玉垣とともに登録有形文化財に登録されました。4件のうち最も古いのが雙栗神社石鳥居です。
Q雙栗神社石鳥居の大きさと材質は?
A花崗岩でつくられた明神鳥居で、高さ6.5メートル、柱間5.5メートルです。文化庁の解説は、近辺の中小の神社に残る鳥居のなかで規模は最大級としています。
Q雙栗神社石鳥居は境内のどこにありますか?
A境内の西の端に立っています。文化庁の解説が「古社の入口」と表現する位置で、雙栗神社の境内へ入る境目にあたります。
Q雙栗神社石鳥居はなぜ登録有形文化財になったのですか?
A「国土の歴史的景観に寄与しているもの」という基準で登録されました。文化庁の解説は、近辺の中小の神社に残る鳥居として古い例であり、規模は最大級だと評価しています。

基本情報

名称雙栗神社石鳥居(さぐりじんじゃいしとりい)
所在地京都府久世郡久御山町佐山双栗55(雙栗神社境内の西端)
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成26年(2014年)4月25日登録
員数1基
寸法高さ6.5メートル、幅(柱間)5.5メートル(花崗岩、石造明神鳥居)
所有者宗教法人雙栗神社
公開状況屋外にあり自由に見学可(境内は拝観料なし)

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「雙栗神社石鳥居」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00010000
文化遺産オンライン「雙栗神社石鳥居」
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/208237
久御山町ホームページ「雙栗神社」
https://www.town.kumiyama.lg.jp/0000000333.html
京都府観光連盟「延喜式内社雙栗神社」
https://www.kyoto-kankou.or.jp/info_search/382
神社本庁「雙栗神社」
https://www.jinjahoncho.or.jp/sys/11076

最終更新日: 2026.09.25