池川家住宅東蔵とは

池川家住宅東蔵は、奈良県奈良市中町の池川家住宅で主屋の東側に建つ昭和前期の土蔵造2階建の蔵で、平成30年(2018年)に登録有形文化財に登録された。読みは「いけかわけじゅうたくひがしぐら」。

南を正面にして建ち、南面に戸口を設けて下屋を付ける。土蔵造2階建、切妻造・桟瓦葺で、建築面積は19㎡。建築は昭和前期(1926〜1945年)とされ、平成22年(2010年)に改修された。

池川家住宅東蔵が登録された理由

池川家住宅東蔵は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。文化庁の解説は、窓の庇や軒裏まで漆喰で塗り込めた点を挙げ、丁寧なつくりの土蔵とまとめている。

奈良市も、東蔵と西蔵を漆喰で仕上げた丁寧なつくりの蔵とし、離れとともに近代の奈良の民家の屋敷構えを伝える建物と位置づけた。主屋のすぐ東に寄り添うように建つ池川家住宅東蔵は、屋敷の表側に近い蔵である。

池川家住宅東蔵の見どころ

正面の壁の下部、腰の部分を見たい。池川家住宅東蔵の正面の腰は人造石洗出しで仕上げてある。セメントに砕石を混ぜて塗り、表面を洗って石粒を浮かせる左官の技法で、近代に広まった仕上げである。土蔵の伝統的な白壁の足元に、粒の見える硬い仕上げを合わせている。

戸口のまわりは黒漆喰で縁取られている。白い漆喰の壁に黒い枠が浮かび、正面の印象を引き締める。正面以外の三方は漆喰塗で、腰は縦板張とする。正面だけに手間のかかる仕上げを集め、側面と背面は板で腰を守る、という使い分けが見て取れる。

軒下には三段の鉢巻を廻す。屋根は置屋根式で、土で塗り固めた蔵の本体の上に、別に屋根を架けている。窓の庇や軒裏まで漆喰で塗り込めてあり、木部をほとんど見せない。19㎡の小さな蔵だが、仕上げの手数は多い。

池川家住宅東蔵の見学

池川家住宅東蔵は住まいの一部で、内部を公開するという案内は確認できなかった(2026年10月時点)。池川家住宅東蔵は主屋の東側に南面して建つが、県道からどこまで見えるかは確認できていない。

敷地には入らず、写真も道からにとどめてほしい。屋敷の配置と行き方は池川家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q池川家住宅東蔵はいつ建てられましたか?
A昭和前期(1926〜1945年)の建築で、平成22年(2010年)に改修されています。平成30年(2018年)11月2日に登録有形文化財に登録されました。
Q池川家住宅東蔵はどんな構造の蔵ですか?
A土蔵造2階建で、切妻造・桟瓦葺の置屋根式です。南面に戸口と下屋があり、建築面積は19㎡です。
Q池川家住宅東蔵の外壁の仕上げは?
A正面の腰は人造石洗出し、戸口のまわりは黒漆喰の縁取りです。ほかの三方は漆喰塗で、腰を縦板張にしています。
Q池川家住宅東蔵と西蔵はどう違いますか?
A大きさと屋根の形式は同じですが、東蔵は正面の腰が人造石洗出し、西蔵は海鼠壁です。東蔵は主屋の東側、西蔵は敷地の北西隅に建ちます。
Q池川家住宅東蔵は見学できますか?
A住宅の一部で、内部公開の案内は確認できませんでした。道からの見え方も未確認なので、敷地には入らないでください。

基本情報

名称池川家住宅東蔵(いけかわけじゅうたくひがしぐら)
所在地奈良県奈良市中町2198
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成30年(2018年)11月2日登録
員数1棟
寸法建築面積19㎡
所有者記載なし(文化庁データベースの所有者欄は空欄)
公開状況一般公開の案内なし(住宅)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)池川家住宅東蔵
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00012598
文化遺産オンライン 池川家住宅東蔵
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/432212
奈良市 報道資料「文化財建造物の登録の答申について」(平成30年7月23日)
https://www.city.nara.lg.jp/uploaded/attachment/19596.pdf

最終更新日: 2026.10.14