池川家住宅主屋とは

池川家住宅主屋は、奈良県奈良市中町にある池川家住宅の主屋で、昭和42年(1967年)に建てられた木造2階一部平屋建の和風住宅であり、平成30年(2018年)に登録有形文化財に登録された。読みは「いけかわけじゅうたくしゅおく」。

敷地の南寄りに南を正面として建ち、県道に向いている。瓦葺で、建築面積は161㎡。平成8年(1996年)と平成24年(2012年)に改修を受けた。池川家住宅で登録された4件のうち、戦後に建てられたのはこの主屋だけである。

池川家住宅主屋が登録された理由

池川家住宅主屋は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。文化庁の解説は、入母屋の屋根がいくつも重なり合う変化に富んだ外観を挙げ、周囲の中で際立った存在感を示していると評価する。

奈良市はもう一歩踏み込んで、建てられた時代の特徴を四つ挙げている。入母屋の破風を多く用いた外観、中廊下を使った平面、数寄屋風を基調にした内部の意匠、そして新建材の使用である。そのうえで池川家住宅主屋を、昭和後期初頭の和風住宅の好例と位置づけた。

登録は平成30年(2018年)11月2日で、建てられてから51年目にあたる。伝統的な和風の意匠に、昭和40年代の材料と間取りが組み合わさった住まいとして評価された主屋である。

池川家住宅主屋の見どころ

まず屋根を見たい。池川家住宅主屋の屋根は一つの入母屋造にまとめず、大小の入母屋を組み合わせて重ねている。そのため見る位置によって破風の数と向きが変わり、正面に立つと三角の妻がいくつも重なって見える。

平面は、玄関の脇に応接室と座敷を置き、中廊下をはさんだ北側に居室を並べる構成である。客を迎える部屋を表に、家族の部屋を奥にまとめ、そのあいだを中廊下で分けている。奈良市が時代の特徴として挙げたのは、この中廊下の平面だった。

玄関と座敷には網代天井をはじめとする数寄屋の意匠が取り入れられている。一方で、奈良市は新建材が使われていることも評価に加えた。どの部位にどんな材料が使われたかは公表資料に書かれていないが、薄く編んだ網代の天井と、当時の新しい建材が同じ家の中に共存していることになる。

池川家住宅主屋の見学

池川家住宅主屋は現在も住まいとして使われており、内部を公開するという案内は確認できなかった(2026年10月時点)。玄関や座敷の網代天井は外からは見られない。

池川家住宅主屋は県道に南面して建つので、重なり合う入母屋の屋根構えは道から眺めることになる。敷地には入らず、写真も道からの外観にとどめてほしい。屋敷の配置と行き方は池川家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q池川家住宅主屋はいつ建てられましたか?
A昭和42年(1967年)の建築で、平成8年(1996年)と平成24年(2012年)に改修されています。平成30年(2018年)11月2日に登録有形文化財に登録されました。
Q池川家住宅主屋の読み方は?
A「いけかわけじゅうたくしゅおく」と読みます。文化庁のデータベースと奈良市の資料はどちらも「いけかわ」としています。
Q池川家住宅主屋の外観の特徴は何ですか?
A大小の入母屋屋根を組み合わせて重ねた、変化の多い屋根構えです。入母屋の破風が多く、見る位置によって表情が変わります。
Q池川家住宅主屋の間取りはどうなっていますか?
A玄関の脇に応接室と座敷があり、中廊下をはさんで北側に居室が並びます。玄関と座敷には網代天井など数寄屋の意匠が見られます。
Q池川家住宅主屋は見学できますか?
A住宅として使われており、内部公開の案内は確認できませんでした。県道に面しているので、外観は道から見ることになります。敷地には入らないでください。

基本情報

名称池川家住宅主屋(いけかわけじゅうたくしゅおく)
所在地奈良県奈良市中町2198
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成30年(2018年)11月2日登録
員数1棟
寸法建築面積161㎡
所有者記載なし(文化庁データベースの所有者欄は空欄)
公開状況一般公開の案内なし(住宅)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)池川家住宅主屋
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00012596
文化遺産オンライン 池川家住宅主屋
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/451630
奈良市 報道資料「文化財建造物の登録の答申について」(平成30年7月23日)
https://www.city.nara.lg.jp/uploaded/attachment/19596.pdf

最終更新日: 2026.10.14