登録33件のうち最も古い建物

妙教寺鐘楼は、岡山市北区高松稲荷の最上稲荷山妙教寺(最上稲荷)で霊応殿の社殿群の西南に建つ文久2年(1862年)の鐘楼で、平成21年(2009年)1月8日に国の登録有形文化財に登録された。妙教寺の登録有形文化財33件のなかで、江戸時代にさかのぼる唯一の建物である。

妙教寺鐘楼も境内の多くの建物と同じく場所を移ってきた。昭和33年(1958年)と昭和54年(1979年)の二度、移築されている。現在の位置は旧本殿の霊応殿と七十七末社の区画の西南にあたる。

標準的な形と目を引く飾瓦

亀甲積(六角形に加工した石を組む積み方)の基壇の上に建つ、桁行3.0メートル、梁間3.0メートルの方一間の鐘楼で、四方に壁を設けない吹放ちとする。屋根は入母屋造本瓦葺、面積は9.3平方メートル。

角柱を腰貫・内法貫・頭貫・台輪で固め、柱上に三斗を組み、中備に蟇股を置く。文化庁の解説は標準的な方一間の鐘楼としたうえで、大棟の棟瓦や鯱などの飾瓦が印象的だと評価している。

つまり妙教寺鐘楼の個性は、木部よりも屋根の上にある。四隅を結ぶ大棟の両端に鯱が載り、棟瓦が高く積まれて、小さな建物に不釣り合いなほどの存在感を与えている。

見どころと見学

妙教寺鐘楼は霊応殿の社殿群の西南にあり、外観は境内でいつでも見学でき、拝観料はかからない。少し離れた位置から屋根全体を見て、大棟の飾瓦と鯱の輪郭を確かめたい。

近づいたら足元の亀甲積の基壇にも目を向けたい。石の六角形の目地が、文久2年の建物を受ける台として丁寧に組まれている。参拝時間と行き方は最上稲荷山妙教寺のページにまとめてある。

Q&A

Q妙教寺鐘楼はいつ建てられましたか。
A文久2年(1862年)の建築で、昭和33年(1958年)と昭和54年(1979年)に移築されています。
Q妙教寺鐘楼は登録建物のなかで最も古いのですか。
Aはい。妙教寺の登録有形文化財33件のうち、江戸時代にさかのぼるのはこの鐘楼だけです。
Q妙教寺鐘楼の見どころは。
A大棟の棟瓦や鯱などの飾瓦と、亀甲積の基壇です。
Q妙教寺鐘楼はどこにありますか。
A旧本殿の霊応殿と七十七末社の区画の西南にあります。
Q妙教寺鐘楼の大きさは。
A桁行3.0メートル、梁間3.0メートルの方一間で、面積は9.3平方メートルです。

基本データ

名称妙教寺鐘楼(みょうきょうじしょうろう)
所在地岡山県岡山市北区高松稲荷712
指定区分国登録有形文化財(建造物) 登録番号33-0200
指定年平成21年(2009年)1月8日登録
員数1棟
寸法木造、入母屋造本瓦葺、桁行3.0メートル・梁間3.0メートル、面積9.3平方メートル
所有者宗教法人最上稲荷山妙教寺
公開状況外観は境内で自由に見学可(拝観無料)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)— 妙教寺鐘楼
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00007583
岡山市 — 遺跡紹介:岡山市の近代化遺産3 最上稲荷妙教寺の近代和風建築(安川満)
https://www.city.okayama.jp/kankou/cmsfiles/contents/0000005/5279/000179262.pdf
最上稲荷 公式サイト — 境内のご案内
https://inari.ne.jp/guide/
最上稲荷 公式サイト — 旧本殿(霊応殿)
https://inari.ne.jp/facility/252/

最終更新日: 2026.10.01