津山郷土博物館(旧津山市庁舎)とは
津山郷土博物館(旧津山市庁舎)は、岡山県津山市山下にある昭和8年(1933年)竣工の鉄筋コンクリート造の旧市庁舎で、平成18年(2006年)10月18日に国の登録有形文化財に登録された。
津山市が市制を敷いたのは昭和4年(1929年)2月である。当初は明治7年(1874年)に小学校の校舎として建てられた旧津山町役場をそのまま庁舎に使っていたが、新しい庁舎を求める声が高まり、津山城跡の南のふもとに建てられたのがこの建物だった。岡山県によれば、当時の津山では鉄筋コンクリート造の草分けにあたる。
市役所は昭和57年(1982年)8月に山北の現庁舎へ移った。旧庁舎は増改築を経て、昭和63年(1988年)4月2日に津山郷土博物館として開館した。前身は昭和26年(1951年)に開館した市立津山郷土館で、市の歴史資料はここで旧庁舎に引っ越したことになる。
旧津山市庁舎が登録有形文化財になった理由
津山郷土博物館(旧津山市庁舎)の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」で、登録番号は33-0114である。構造は鉄筋コンクリート造の地上3階・地下1階建、建築面積は586平方メートルで、塔屋が付く。所有者は津山市。
文化庁の解説は外観の組み立てを簡潔にまとめている。正面の中央に車寄を突き出し、背面には議場を張り出す。建物の腰には花崗岩を貼り、最上部にはスクラッチタイル貼りのパラペットを四周にめぐらせる。そして中央に5層の塔屋を立て、左右対称の立面で中心を強く打ち出している。
岡山県の説明では、外観は質素だが、昭和初期の官庁建築の特徴をよく表すとされる。飾りを足すのではなく、中心軸と素材の切り替えで役所の格を示すやり方で、城下町の中心部に長く目印として立ってきた。
津山郷土博物館(旧津山市庁舎)の見どころ
まず正面から全体を眺めたい。塔屋は中央の車寄の真上に積み上がり、左右の翼部は同じ窓割りで伸びていく。足元の花崗岩と、壁の頂部をふちどるスクラッチタイルの帯のあいだに、昭和8年の庁舎がもつ水平と垂直の均衡がある。裏手の駐車場側へ回ると、張り出した議場の部分が見える。
岡山県文化財保護協会の近代化遺産ガイドブックによれば、内部中央の主階段は大理石で仕上げられ、3階中央の大きな吹き抜けの空間はかつて議場に使われていた。津山郷土博物館(旧津山市庁舎)では3階まで展示室になっているので、入館すれば市議会が開かれていた空間に立つことができる。
展示は7つの大テーマで地質時代から現代までを通史的にたどる構成で、1500万年前の哺乳類パレオパラドキシアの骨格復元模型、古墳時代の美作を特徴づける陶棺、縮尺150分の1の津山城の精密復元模型などが並ぶ。庁舎の部屋割りがそのまま展示室の区切りになっているところも、旧庁舎を転用した博物館を見るときの楽しみの一つである。
津山郷土博物館(旧津山市庁舎)の見学方法
津山郷土博物館(旧津山市庁舎)は博物館として公開されており、入館すれば内部も見学できる。開館時間は午前9時から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)。休館日は毎週月曜日、祝日の翌日、12月29日から1月3日までで、施設管理のため臨時に休館することがある。
入館料は一般300円、高校・大学生200円、65歳以上200円で、30名以上の団体は一般240円、高校・大学生と65歳以上は160円になる。岡山県の観光案内によれば中学生以下は無料。館内での撮影の可否は公式の案内に記載がないので、受付で確かめておきたい。
JR津山駅からは北へ歩いて約15分。車なら中国自動車道の津山インターチェンジか院庄インターチェンジから約15分で、博物館の裏に普通車約20台分の無料駐車場がある。博物館は隣り合う有料駐車場と入口を間違えないよう呼びかけている。
Q&A
- 津山郷土博物館(旧津山市庁舎)の開館時間と入館料は?
- 午前9時から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)です。入館料は一般300円、高校・大学生と65歳以上は200円です。月曜日、祝日の翌日、12月29日から1月3日までは休館します。
- 旧津山市庁舎はいつ建てられ、いつまで市役所でしたか?
- 昭和8年(1933年)に竣工し、昭和57年(1982年)8月に市役所が山北へ移るまで庁舎として使われました。昭和63年(1988年)4月に津山郷土博物館として開館しています。
- 津山郷土博物館(旧津山市庁舎)はいつ文化財に登録されましたか?
- 平成18年(2006年)10月18日に国の登録有形文化財に登録された建物です。登録番号は33-0114です。
- 津山郷土博物館(旧津山市庁舎)の建築の特徴は?
- 鉄筋コンクリート造の地上3階・地下1階建で、中央に5層の塔屋を立てた左右対称の外観です。正面に車寄、背面に議場の張り出しがあり、腰に花崗岩、頂部にスクラッチタイル貼りのパラペットをめぐらせています。
- 津山駅から津山郷土博物館(旧津山市庁舎)への行き方と駐車場は?
- JR津山駅から北へ徒歩約15分です。車では中国自動車道の津山ICか院庄ICから約15分で、博物館の裏に普通車約20台分の無料駐車場があります。
基本情報
| 名称 | 津山郷土博物館(旧津山市庁舎)(つやまきょうどはくぶつかん(きゅうつやましちょうしゃ)) |
|---|---|
| 所在地 | 岡山県津山市山下92 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 平成18年(2006年)10月18日登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 建築面積586平方メートル(鉄筋コンクリート造地上3階地下1階建、塔屋付) |
| 所有者 | 津山市 |
| 公開状況 | 博物館として公開(午前9時から午後5時、月曜・祝日の翌日ほか休館、有料) |
参考文献
- 国指定文化財等データベース「津山郷土博物館(旧津山市庁舎)」(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00005903
- 津山郷土博物館(旧津山市庁舎)(文化遺産オンライン)
- https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/141668
- 津山郷土博物館(旧津山市庁舎)(岡山県 国登録有形文化財 解説)
- https://www.pref.okayama.jp/uploaded/attachment/260988.pdf
- ご利用案内(津山郷土博物館)
- https://www.tsu-haku.jp/untitled.html
- 施設概要(津山郷土博物館)
- https://www.tsu-haku.jp/untitled18.html
- 展示内容(津山郷土博物館)
- https://www.tsu-haku.jp/untitled2.html
- 津山郷土博物館(岡山観光WEB)
- https://www.okayama-kanko.jp/spot/10544
- 津山郷土博物館(山下)(津山瓦版、岡山県文化財保護協会『あなたの街の近代化遺産ガイドブック』より)
- https://www.e-tsuyama.com/report/2018/02/post-1505.html
最終更新日: 2026.10.03