小谷家住宅土塀とは

小谷家住宅土塀は、大阪府堺市南区豊田にある明治時代中期(1883〜1897年)の土塀で、平成25年(2013年)に国の登録有形文化財に登録された。総延長は132メートルに及び、屋敷地の西側の道路沿いと、敷地の入口から正門へ上る石畳の坂沿いの2か所に築かれている。

坂はS字を描いて斜めに上っており、土塀もその曲がりに沿って湾曲する。まっすぐな塀ではなく、坂道とともに曲がりながら上っていく塀であることが、小谷家住宅土塀のいちばんの特徴である。

玉石積の基礎と真壁造の部分

小谷家住宅土塀は、玉石を積んだ基礎の上に布石を伏せ、その上に土塀を築いている。屋根は桟瓦葺で、文化庁のデータベースは屋根材を「瓦葺及び銅板葺」と記録している。堺市は壁を漆喰壁としており、白い塀が石畳と石積みの上に続く。

132メートルのすべてが土の塀ではない。坂道の北側の面だけは木造の真壁造で、柱を見せた壁になっている。同じ坂沿いでも、面によって土の塀と柱の見える真壁造が使い分けられている。

登録の理由と見どころ

小谷家住宅土塀は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。文化庁の解説は、この土塀が屋敷の導入部に風格を与えていると評価する。堺市も、正門が急勾配の石畳や漆喰壁の土塀とともに山城を思わせるたたずまいを見せると述べており、土塀は正門と組み合わさって屋敷の入口の印象をつくっている。

見ておきたいのは、坂の曲がりに合わせて塀が向きを変える箇所である。下から見上げると、白い壁と瓦の線が曲線を描きながら上へ続き、その先に正門が現れる。道路沿いのまっすぐな区間と、坂沿いの湾曲した区間を見比べると、同じ土塀でも役割が違うことが感じられる。

小谷家住宅土塀の見学

小谷家住宅土塀は、屋敷の構成要素のなかで道路からいちばん近くに見える部分である。ただし屋敷の内部は非公開で、堺市は外観からの見学に限るよう案内している。塀に触れたり、石積みに上ったりせず、西側の道路から眺めたい。

撮影について公式の案内はないが、敷地内にカメラを向けるような撮り方は避けたい。屋敷への行き方は小谷家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q小谷家住宅土塀はどのくらいの長さですか?
A総延長は132メートルです。屋敷地の西側の道路沿いと、入口から正門へ上る石畳の坂沿いに築かれています。
Q小谷家住宅土塀はどこから見られますか?
A西側の道路から外観を見ることができます。屋敷の内部は非公開なので、敷地には入らずに眺めてください。
Q小谷家住宅土塀はいつ築かれましたか?
A明治時代中期(1883〜1897年)です。正門・南門と同じ時期にあたります。
Q小谷家住宅土塀はどのようなつくりですか?
A玉石積の基礎に布石を伏せ、その上に土塀を築いて桟瓦葺の屋根を載せています。坂道の北側の面だけは木造の真壁造です。
Q小谷家住宅土塀はいつ登録有形文化財になりましたか?
A平成25年(2013年)6月21日に、主屋・正門・南門とともに国の登録有形文化財に登録されました。登録番号は27-0568です。

基本情報

名称小谷家住宅土塀(こたにけじゅうたくどべい)
所在地大阪府堺市南区豊田1612
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成25年(2013年)登録
員数1棟
寸法総延長132メートル
所有者非公表
公開状況外観のみ見学可(屋敷内部は非公開)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)小谷家住宅土塀
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00009653
文化遺産オンライン 小谷家住宅土塀
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/284659
堺市 小谷家住宅主屋、正門、南門、土塀
https://www.city.sakai.lg.jp/kanko/rekishi/bunkazai/bunkazai/torokuseido/kotanikejyuutaku.html

最終更新日: 2026.09.29