奥座敷の北に建つ2階建の蔵

松村家住宅土蔵一は、大阪府羽曳野市島泉二丁目にある江戸時代末期の土蔵造の蔵で、平成18年(2006年)8月3日に国の登録有形文化財に登録された。南島泉村の庄屋をつとめた松村家の屋敷で、主屋の奥座敷の北側に、棟を東西に向けて建っている。

文化庁データベースによる年代は江戸時代末期(1830年から1867年の範囲)。土蔵造2階建、瓦葺で、建築面積は22平方メートル。屋敷に3棟ある蔵のうち、2階建はこの松村家住宅土蔵一だけである。

屋敷の北面をつくる蔵

松村家住宅土蔵一は、登録基準のうち「国土の歴史的景観に寄与しているもの」で登録された(登録番号27-0375)。文化庁の解説は、この蔵が屋敷地の北面の構えを形成している点を評価している。

屋敷の北側には、土間の北に建つ土蔵二と、奥座敷の北に建つこの土蔵一が、東西に並ぶ。南の長屋門と土蔵三が屋敷の表の顔であるのに対し、北の2棟は屋敷の背面を締めくくる。平面は桁行3間、梁間2間と小ぶりだが、2階建の高さが背面の輪郭に変化を与えている。

置屋根と三段の壁

屋根は切妻造、本瓦葺の置屋根である。置屋根は、土で塗り固めた蔵の本体の上に、別に組んだ屋根を載せる形式で、屋根と壁のあいだに空気の層ができる。夏の日射を和らげ、屋根が焼けても蔵の本体を守りやすい造りとされ、土蔵によく用いられてきた。

壁は下から上へ三段に読める。基礎は石積とし、腰には竪板を張り、その上を白漆喰で塗る。腰の板は雨の跳ね返りや物の当たりから土壁を守る役目を持ち、傷めば取り替えられる。

戸口は主屋側の南面にあり、その上に庇を差し出している。奥座敷から庭を隔てて出入りする位置にあたるが、何を納めた蔵であったかを示す資料は公表されていない。

見学について

松村家住宅土蔵一は屋敷の北側、主屋の奥に建つ。屋敷全体が個人の住まいで、2026年9月時点で公開の案内はなく、敷地に入って蔵を見ることはできない。

道から見えるのは、南正面の長屋門や外塀までと考えておきたい。屋敷の裏手へ回り込んで塀越しにのぞくことは控えてほしい。屋敷への行き方は松村家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q松村家住宅土蔵一はいつの建物ですか?
A文化庁データベースでは江戸時代末期(1830年から1867年の範囲)の建築とされ、平成18年(2006年)8月3日に国の登録有形文化財に登録されました。
Q松村家住宅土蔵一はどこに建っていますか?
A羽曳野市島泉の松村家の屋敷で、主屋の奥座敷の北側に東西棟で建っています。
Q松村家住宅土蔵一の特徴は何ですか?
A屋敷の蔵で唯一の2階建で、切妻造・本瓦葺の置屋根を載せています。石積の基礎に腰を竪板張、上部を白漆喰塗とし、南面に庇付きの戸口を開けます。
Q松村家住宅土蔵一の大きさは?
A桁行3間、梁間2間の規模で、建築面積は22平方メートルです。
Q松村家住宅土蔵一は見学できますか?
A屋敷は個人の住まいで、2026年9月時点で公開の案内はありません。蔵は屋敷の奥にあり、道からは見えにくい位置です。

基本情報

名称松村家住宅土蔵一(まつむらけじゅうたくどぞういち)
所在地大阪府羽曳野市島泉2丁目196他
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年2006年8月3日登録
員数1棟
寸法土蔵造2階建、瓦葺、建築面積22平方メートル
所有者文化庁データベースに記載なし
公開状況非公開(2026年時点で公開の案内なし)

参考文献

松村家住宅土蔵一(国指定文化財等データベース/文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00005644
松村家住宅土蔵二(国指定文化財等データベース/文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00005645
松村家住宅(羽曳野市)
https://www.city.habikino.lg.jp/soshiki/shougaigakushu/bunka-sekai/bunkazainikansurukoto/bunkazai_shokai/edo/17204.html

最終更新日: 2026.09.26