西山家住宅高塀とは
西山家住宅高塀は、大阪府豊中市岡町南の西山家住宅の東面を囲む大正初期(1912〜1925年)の木造の塀で、平成19年(2007年)に国の登録有形文化財に登録された。読みは「にしやまけじゅうたくたかべい」。
延長は49メートル、屋根は瓦葺。敷地の南東の隅、待合のあたりから東の境界に沿って北へまっすぐ延び、北東の隅で直角に折れて北面の正門及び高塀につながる。登録番号は27-0436で、文化庁の記録では種別を「その他工作物」とし、員数は1棟と数える。
建てた年について、文化庁のデータベースは「大正初期」と幅を持たせて記録している。豊中市は、大正元年(1912年)に主屋と同時に建てられたと紹介している。
西山家住宅高塀が登録された理由
西山家住宅高塀は、平成19年(2007年)12月5日、離れ及び待合・洋館・渡廊下とともに、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準で登録有形文化財に登録された。西山家住宅で最初に登録された4件の一つである。
文化庁の解説は、この塀が落ち着いた歴史的な街路景観をつくっていると評価する。豊中市の紹介はさらに踏み込み、昭和9年(1934年)の室戸台風にも平成7年(1995年)の阪神・淡路大震災にも耐えて残り、統一のとれた構成で地区の記憶を伝える役を果たしていると書く。50メートル近い塀が同じ意匠のまま途切れずに続くことが、通りの印象を決めている。
西山家住宅高塀の見どころ
コンクリートの基礎に立つ真壁の塀
西山家住宅高塀は、コンクリート造の基礎の上に建つ真壁造の塀である。腰は高く、焼杉の板を大和打に張り、屋根は一文字瓦で押さえる。豊中市の保存活用計画によれば高さは約3メートルあり、内側にはコンクリート製の控え柱を立てて塀を支えている。木の塀を基礎と控え柱のコンクリートで支える組み合わせに目を留めたい。資料には、コンクリート部分がいつ施工されたかまでは書かれていない。
土台の延石には軟らかい石が使われ、北面の正門及び高塀が一部に花崗岩を用いるのとは仕様が少し違う。同じ焼杉と瓦の塀に見えても、東と北で別々に手が入ってきたことがうかがえる。
庭の背景としての塀
敷地の内側から見ると、西山家住宅高塀は庭の背景になる。豊中市の保存活用計画によれば、東側の築山には塀に沿ってアラカシが10本ほど並び、中庭や北東庭の塀ぎわにはクロマツが立つ。昭和15年(1940年)に重森三玲が手がけた庭を主屋や離れから眺めると、この塀と緑の重なりが景色の奥を閉じている。
塀に開いた出入口
塀には後から設けた出入口がいくつかある。南の青龍庭に沿った部分には外と行き来する木戸があり、南東の隅には離れの玄関へ通じるシャッターが付く。このシャッターは、丑之助の子、敏之の代にバリアフリー工事で設けたもので、それ以前は木戸だったという。現在は管理用の出入口として使われている。
西山家住宅高塀の見学方法
西山家住宅高塀は敷地の東面にあり、外観は東側の道から眺められる。令和8年(2026年)は主屋とともに修理工事が行われており、豊中市は同年7月に修理現場の見学会を開いた。工事の状況によっては見え方が変わるので、現地の掲示に従ってほしい(2026年10月2日確認)。
北東の角に立つと、北の正門及び高塀と東の高塀が直角に出会う様子がよく見える。そこから南へ歩けば、49メートルの塀の長さが実感できる。内側から庭越しに塀を見られるのは、市の催しや見学会に参加したときに限られる。西山家住宅への行き方は西山家住宅のページにまとめてある。
Q&A
- 西山家住宅高塀はどこにありますか?
- 西山家住宅の敷地の東面です。南東の隅から北へ延び、北東の隅で折れて北面の正門及び高塀につながります。
- 西山家住宅高塀の長さと高さは?
- 延長は49メートルで、高さは約3メートルです。豊中市の紹介では延長を49.42メートルとしています。
- 西山家住宅高塀はいつ建てられましたか?
- 文化庁のデータベースでは大正初期(1912〜1925年)です。豊中市は大正元年(1912年)に主屋と同時に建てられたとしています。
- 西山家住宅高塀は外から見られますか?
- 東側の道からいつでも見られます。令和8年(2026年)は修理工事が行われているので、現地の掲示に従ってください(2026年10月2日確認)。
- 西山家住宅高塀はどのような造りですか?
- コンクリートの基礎に立つ真壁造の塀で、高い腰に焼杉板を大和打に張り、屋根に一文字瓦を葺きます。内側にはコンクリートの控え柱があります。
基本情報
| 名称 | 西山家住宅高塀 |
|---|---|
| 所在地 | 大阪府豊中市岡町南2丁目13 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 平成19年(2007年)登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 延長49メートル、高さ約3メートル |
| 所有者 | 豊中市 |
| 公開状況 | 外観は敷地東側の道から見学可(2026年は修理中) |
参考文献
- 西山家住宅高塀(文化庁 国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00006694
- 西山家住宅(豊中市)
- https://www.city.toyonaka.osaka.jp/jinken_gakushu/bunkazai/touroku_bunkazai/touroku05.html
- 名勝西山氏庭園(青龍庭)保存活用計画(豊中市教育委員会、2022年)
- https://www.city.toyonaka.osaka.jp/jinken_gakushu/bunkazai/keikaku/nishiyamahozonkatuyo.files/nishiyama.pdf
- 「国指定名勝 西山氏庭園」主屋・高塀の修理現場見学会を開催しました(豊中市)
- https://www.city.toyonaka.osaka.jp/shisetsu/hall/nishiyama/nisiyamakoukai.html
最終更新日: 2026.10.01