山田家住宅台所棟とは

山田家住宅台所棟は、大阪府泉南市新家の山田家住宅で主屋の東側に接続する炊事場で、江戸時代末期の建物を大正10年(1921年)に改築したものが平成14年(2002年)に登録有形文化財となった。

構造は木造平屋建、瓦葺で、建築面積は90平方メートル。文化庁の解説は屋根を本瓦葺としている。主屋の下手、つまり土間側の東に取り付き、主屋の土間から続けて使う配置になっている。

内部は土間の床で、井戸と竈を備える。棟の上には煙出しが載り、竈の煙を屋根から逃がした。

上層農家の炊事場として

登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。現在の建物は大正10年(1921年)の改築だが、井戸・竈・流しといった台所まわりの設備がよく残っており、文化庁の解説は上層農家の炊事場の様子が分かる点を評価している。

庄屋の家では、家族のほかに奉公人や、公用で集まる人々の食事もまかなった。大阪文化財ナビによれば、竈にはかつて焚口が7つあったという。山田家住宅台所棟の床面積が90平方メートルと主屋のほぼ4分の3に達するのも、その規模の炊事を受け止めるためだったと考えられる。

見どころ ― 煙出しから落ちる光

土間に立って上を見ると、煙出しから光が差し込み、屋根裏の小屋組が浮かび上がる。窓の少ない台所で、この開口は換気口であると同時に明かり取りでもあった。

井戸・竈・流しは一続きに並び、水を汲み、煮炊きし、洗うという動線がそのまま床の上に残っている。前庭側から見ると、主屋の大屋根の東に一段低い台所棟の屋根が続き、その上に煙出しの小屋根が載る。屋敷の輪郭の中で、生活の側を示す部分である。

山田家住宅台所棟の見学

山田家住宅台所棟は一般公開日に土間まで入って見学できる。竈や井戸は現役の設備ではないので、手を触れずに眺めたい。

外観の煙出しは、前庭の東寄り、米蔵の前あたりから見上げると形がつかみやすい。屋敷への行き方と公開日は山田家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q山田家住宅台所棟はいつ建てられましたか?
A江戸時代末期の建物で、現在の姿は大正10年(1921年)に改築されたものです。
Q山田家住宅台所棟の中には何がありますか?
A土間の床に井戸・竈・流しが残り、棟の上には煙出しが載っています。
Q山田家住宅台所棟の竈はどれくらいの規模でしたか?
A大阪文化財ナビによれば、かつては焚口が7つあり、大人数の食事をまかなったといいます。
Q山田家住宅台所棟は見学できますか?
A一般公開日(原則毎月第4日曜日、12月を除く)に土間まで入って見学できます。
Q山田家住宅台所棟の煙出しはどこから見えますか?
A前庭の東寄り、米蔵の前あたりから見上げると形が分かりやすく、内部では土間から光の差す様子が見られます。

基本情報

名称山田家住宅台所棟
所在地大阪府泉南市新家3148-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成14年(2002年)6月25日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、瓦葺、建築面積90平方メートル
所有者個人
公開状況一般公開日(原則毎月第4日曜日)のみ見学可。個人の住宅

参考文献

山田家住宅台所棟(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00002802
山田家住宅(泉南市)
https://www.city.sennan.lg.jp/kanko/bunka/maizou/bunkazai/kenzoubutu/1458795154641.html
山田家住宅 主屋 玄関棟 台所棟 米蔵 土蔵 表門 長屋門 土塀(大阪文化財ナビ)
https://osaka-bunkazainavi.org/bunkazai/%e5%b1%b1%e7%94%b0%e5%ae%b6%e4%bd%8f%e5%ae%85%e4%b8%bb%e5%b1%8b%e7%8e%84%e9%96%a2%e6%a3%9f
旧庄屋・豪農 山田家住宅(恋するせんなん/泉南市観光協会)
https://welcome-sennan.com/tourist-spots/yamadake

最終更新日: 2026.09.26