山本家住宅主屋とは

山本家住宅主屋(やまもとけじゅうたくしゅおく)は、大阪府吹田市佐井寺二丁目にある江戸時代後期(18世紀後半から19世紀前半)の木造平屋建の民家で、令和元年(2019年)12月5日に登録有形文化財となった。屋根は入母屋造の茅葺で、建築面積は261平方メートルある。

山本家住宅主屋は、肝煎を務めた旧家の屋敷の中心に建つ。昭和6年(1931年)と平成29年(2017年)に改修を受けており、現在の茅葺は銅板の仮葺で覆われ、棟だけを瓦で葺いている。

江戸時代の旧家の構え

山本家住宅主屋の正面中央には式台玄関が設けられている。式台は玄関先に一段低く張った板敷きで、身分のある客を迎えるための格式ある入口である。肝煎を務めた家の格式が、この玄関に表れている。

建物の四周には下屋が廻る。下屋は主屋根の下にもう一段低く差しかけた屋根で、茅葺の大屋根の裾を瓦の屋根が一周する二段の屋根姿になる。

内部は、北側に土間をとり、南側に部屋を前後2列、合わせて6室並べる。表側の上手の部屋は床(床の間)を構えた座敷で、天井を簀の子天井としている。簀の子天井は竹や細い木を並べて隙間をあけた天井で、吹田市はこれを江戸期の伝統的な形式を伝えるものとして挙げている。

登録の理由と見どころ

山本家住宅主屋は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。文化庁は旧家の屋敷構えの中核をなす建物と評価し、吹田市も、座敷の簀の子天井などに江戸期の伝統的な形式が伝わると説明している。

外から見るときは、入母屋造の大屋根の形に注目したい。銅板で覆われていても、茅葺特有の厚みのある屋根の量感と、その裾を廻る下屋の線は読み取れる。棟だけが瓦葺になっている点も、屋根の頂部を見上げると分かる。

大正時代に整えられた北土蔵及び表門と東土蔵は、この主屋の北側から北東にかけて並ぶ。江戸時代の主屋を、大正時代の土蔵と門が表側から囲む配置である。

山本家住宅主屋の見学

山本家住宅主屋は個人の住まいで、内部の公開や特別公開の案内は見当たらない。式台玄関や座敷を見学することはできないものとして、敷地の外から眺めるにとどめてほしい。撮影は公道から行い、住む人の暮らしに配慮したい。

Q&A

Q山本家住宅主屋はいつ建てられましたか?
A文化庁のデータベースでは江戸時代後期の建築とされ、昭和6年(1931年)と平成29年(2017年)に改修されています。
Q山本家住宅主屋の屋根はどうなっていますか?
A入母屋造の茅葺で、現在は銅板の仮葺で覆われています。棟は瓦葺で、建物の四周に下屋が廻ります。
Q山本家住宅主屋の間取りは?
A北側が土間で、南側に前後2列6室の部屋が並びます。表側の上手は床を設けた座敷で、天井は簀の子天井です。
Q山本家住宅主屋はなぜ登録有形文化財なのですか?
A肝煎を務めた旧家の屋敷構えの中核をなす建物として、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」に当たるとされ、令和元年(2019年)12月5日に登録されました。
Q山本家住宅主屋の中は見学できますか?
A個人の住まいで公開の案内は見当たらず、内部は見学できません。敷地の外から眺めてください。

基本情報

名称山本家住宅主屋
所在地大阪府吹田市佐井寺2丁目4035
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年令和元年(2019年)12月5日登録
員数1棟
寸法建築面積261平方メートル
所有者個人(吹田市の文化財一覧による)
公開状況非公開(公開の案内なし)

参考文献

国指定文化財等データベース 山本家住宅主屋(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00013144
吹田市 指定・登録文化財一覧
https://www.city.suita.osaka.jp/bunkazai/shitei/1031084.html
吹田市 令和5年度(2023年度)吹田市文化財保護審議会資料(PDF)
https://www.city.suita.osaka.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/031/537/bunkazaihogosinngikai-siryou.pdf

最終更新日: 2026.10.04