旧長島家住宅外塀とは

旧長島家住宅外塀は、埼玉県熊谷市小八林の旧名主長島家の屋敷の北面と西面を囲む大正9年(1920年)頃の石塀で、令和6年(2024年)3月6日に国の登録有形文化財に登録された。屋敷の中で唯一、建物ではなく塀そのものとして登録された1件である。

長さは西面が80.8メートル、北面が55.5メートルで、あわせて136.3メートルに及ぶ。自然石を積んだ基礎の上に、直方体に切りそろえた大谷石を6段積み、いちばん上に同じ大谷石の笠木を載せる。文化庁の区分は「その他工作物」、員数は1基である。

同じ大正期の米蔵・前蔵・裏蔵もすべて大谷石の石蔵で、外塀はそれらと同じ石で屋敷の外周を仕上げている。

旧長島家住宅外塀が登録された理由

旧長島家住宅外塀の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」。文化庁の解説は、敷地を区画する長大な塀として歴史的な景観を形成している点を評価している。

屋敷の南辺は米蔵・表門・長屋塀という建物の列で閉じられている。残る北と西の2辺を受け持つのがこの外塀で、両者を合わせて屋敷の外周がほぼ一巡する。埼玉県の発表も、表門・長屋塀と並べて石塀が広大な屋敷地を画していると述べている。

136メートルを超える石積みが一続きに残っていることは、名主の家が大正期に行った普請の規模を、屋敷の中で最も直接に示している。

旧長島家住宅外塀の見どころ

旧長島家住宅外塀は、積み方の三層構造を下から順に見るとよい。最下部は形の不揃いな自然石を組んだ基礎で、その上に切りそろえた大谷石が6段、端正に積み上がり、最上段を大谷石の笠木が押さえる。自然のままの石と加工した石の対比が、塀の足元にはっきり表れている。

長さも見どころになる。西面の80.8メートルは、塀の端に立つと向こう端が小さく見えるほどの距離がある。石の段の水平線が遠くまで揃って続くので、積み上げた職人の仕事の精度がそのまま見て取れる。

文化庁の登録写真は、西面を南から見通した眺めと、北面の東端のあたりを東から見た眺めの2枚である。塀の長さと、北面の終わり方という二つの見どころがこの2枚に示されている。

旧長島家住宅外塀の見学

旧長島家住宅外塀は長島記念館の敷地を囲んでおり、開館日に敷地内から見学できる。長い塀なので、西面の南端から北へ向かって見通す位置と、北面の東端の2か所を押さえると全体像がつかめる。

石積みを傷めないよう、塀に登ったり寄りかかったりせず、離れた位置から眺めてほしい。

Q&A

Q旧長島家住宅外塀の長さはどれくらいですか?
A西面80.8メートル、北面55.5メートルで、総延長は136.3メートルです。
Q旧長島家住宅外塀はいつ造られたのですか?
A文化庁のデータベースは大正9年(1920年)頃としています。同じ大正期の石蔵3棟と同じ大谷石を用いています。
Q旧長島家住宅外塀が登録有形文化財になったのはいつですか?
A令和6年(2024年)3月6日に、国土の歴史的景観に寄与しているものとして登録されました。
Q旧長島家住宅外塀はどのように積まれていますか?
A自然石積みの基礎の上に、直方体に加工した大谷石を6段積み、最上部に大谷石の笠木を載せています。
Q旧長島家住宅外塀はどこから見るとよいですか?
A西面を南端から北へ見通す位置と、北面の東端の周辺がおすすめです。文化庁の登録写真もこの2か所から撮られています。

基本情報

名称旧長島家住宅外塀
所在地埼玉県熊谷市小八林字大境1022
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年令和6年(2024年)3月6日登録
員数1基
寸法総延長136.3メートル(西面80.8メートル、北面55.5メートル)
所有者公益財団法人長島記念財団
公開状況長島記念館の敷地で見学可(入館は有料)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁):旧長島家住宅外塀
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00014745
熊谷市:「旧長島家住宅主屋」等8件が国の登録有形文化財になりました
https://www.city.kumagaya.lg.jp/about/soshiki/kyoiku/kounanbunkazaicenter/oshirase/ta22160120240.html
埼玉県:国登録有形文化財(建造物)の新規登録について(熊谷市・旧長島家住宅主屋など8件)
https://www.pref.saitama.lg.jp/f2216/news/page/news2023112402.html
長島記念館:利用案内とアクセス
https://nagashimakinenkan.com/guide.html

最終更新日: 2026.09.24