赤田家住宅物置とは
赤田家住宅物置は、滋賀県長浜市太田町にある昭和42年(1967年)頃建築の木造平屋建の物置で、令和7年(2025年)8月6日に国の登録有形文化財となった。建築面積は16平方メートルの瓦葺で、赤田家住宅として登録された5棟のなかでもっとも新しく、もっとも小さい。
主屋の南西、正門と並ぶ位置に、東西に棟を通して建つ。屋根は切妻造の桟瓦葺で、外壁は上部を荒壁で仕上げて鉄板を張り、腰まわりを下見板張とする。
登録の理由と価値
赤田家住宅物置の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。文化庁の解説は、この物置が正門と並んで屋敷の表構えをつくっている点を評価する。単独の建物としての古さではなく、屋敷の顔の一部を担っていることが登録の理由になっている。
登録有形文化財は、原則として建設から50年を過ぎた建物を対象とする。昭和42年頃に建った赤田家住宅物置は、登録の時点で建設から58年ほどが経っていた。江戸時代後期の正門と並ぶ昭和の物置が同じ日に登録されたことは、屋敷の表の景観が、時代の違う建物の組み合わせで成り立っていることを示している。
昭和40年代の建物でありながら、使われている技法は在来のものが中心である。土を塗った荒壁、板を横に重ねて張る下見板、桟瓦の屋根。そこに鉄板という新しい材料が加わる。伝統的な農家の付属屋のつくり方が、昭和の半ばまで受け継がれていたことを伝える一棟である。
見どころ
赤田家住宅物置は、外壁の上下の違いに注目したい。腰まわりは板を少しずつ重ねて横に張った下見板で、雨水を下へ流し、泥はねから壁を守る。上部は荒壁の上に鉄板を張って仕上げる。一棟の中に、板、土、鉄という三つの素材が重なっている。
隣の正門との並びも見どころである。茅葺の門の横に、低い瓦屋根の物置が控える。背の高さも屋根の素材も異なる2棟が並ぶことで、屋敷の表側に奥行きのある構えが生まれている。
内部は東西二室の土間で、天井を張らずに小屋組を見せる。戸口は西の妻側と、北面の東寄りの2か所で、どちらにも板戸を建てる。道具や収穫物を出し入れする建物らしい、飾りのない構成である。
見学方法
赤田家住宅物置は個人の住まいの付属屋で、内部は公開されていない。見学の受付や公開日は、文化庁・長浜市の資料のいずれにも案内がない(2026年9月27日確認)。
物置は正門と並んで屋敷の表構えをつくる建物なので、正門とあわせて外から見やすい位置にある。見るのは公道からにとどめ、敷地の中へ入らないようにしたい。文化庁の国指定文化財等データベースは、北西から見た外観と、西から見た内部の写真を公開している。
Q&A
- 赤田家住宅物置はいつ建てられましたか。
- 昭和42年(1967年)頃です。赤田家住宅として登録された5棟のなかでもっとも新しい建物です。
- 赤田家住宅物置の内部は見学できますか。
- できません。個人の住まいの付属屋で内部は非公開です。公開日や見学受付の案内もありません(2026年9月27日確認)。
- 昭和の建物の赤田家住宅物置がなぜ登録有形文化財なのですか。
- 登録有形文化財は原則として建設から50年を過ぎた建物が対象で、この物置はその条件を満たしています。正門と並んで屋敷の表構えをつくる点が評価され、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準で登録されました。
- 赤田家住宅物置の外壁はどのような仕上げですか。
- 上部を荒壁で仕上げて鉄板を張り、腰まわりを下見板張としています。
- 赤田家住宅物置の内部はどうなっていますか。
- 東西二室の土間で、天井を張らずに小屋組を見せています。戸口は西の妻側と北面の東寄りの2か所です。
基本データ
| 名称 | 赤田家住宅物置(あかだけじゅうたくものおき) |
|---|---|
| 所在地 | 滋賀県長浜市太田町133 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) 登録番号 25-0528 |
| 指定年 | 令和7年(2025年)8月6日登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 木造平屋建、瓦葺、建築面積16平方メートル |
| 所有者 | 個人 |
| 公開状況 | 非公開。外観は公道から |
参考文献
- 国指定文化財等データベース 赤田家住宅物置(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00015472
- 長浜市所在指定文化財一覧(令和7年8月6日現在)
- https://www.city.nagahama.lg.jp/cmsfiles/contents/0000014/14176/ichirann.pdf
最終更新日: 2026.09.26