道に沿う一線

敷地の前面を約36mにわたって走る塀は、絲原家住宅に道への表構えを与える線である。明治後期の木造瓦葺の塀で、それ自体が一件の文化財として登録されている。

塀は木造で、頂部に瓦を伏せ、延長は約36m。道と邸の表側との境を画し、御成門・石造の門柱・その奥の建物を一続きの表構えに結ぶ。この種の塀は単独では見過ごされがちだが、歴史的な町並みをまとめあげる働きの多くを担っている。

塀が登録された理由

平成16年(2004)2月17日、歴史的景観の基準で登録。塀はその役割そのものによって評価された。主屋が「造形の規範」とされる一群のなかで、塀は景観への寄与によって位置を得ている。邸の表の顔をつなぐ結合組織である。明治後期という年代は、住宅の現在の外観を形づくった仕事の一つに数えられる。

表構えを読む

導入部を歩くと、塀が律動を決めているのがわかる。瓦をのせた長さ、門による句読、入口への折れ。この表構えを、背景ではなく一つの構成として読みたい。塀があってこそ、門と門柱は改まった敷居として立ちあがる。塀は記念館への道すがら、敷地の道側に続く。

Q&A

Qなぜ塀が文化財なのですか。
A邸の歴史的な表構えをまとめ、景観に寄与しているからである。
Q長さはどれくらいですか。
A約36mである。
Qどのように造られていますか。
A木造で、頂部に瓦を伏せている。
Qいつのものですか。
A明治後期である。
Q見学できますか。
A記念館への道すがら、敷地の道側に続いており見ることができる。

基本情報

名称絲原家住宅塀
所在地島根県仁多郡奥出雲町大谷856-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
登録年月日2004年(平成16)2月17日
登録番号32-0024
構造及び形式等木造、瓦葺、延長36m
時代・年代明治後期
登録基準国土の歴史的景観に寄与しているもの
所有者個人(非公開)
公開状況絲原記念館の一部として公開

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース — 登録有形文化財(建造物)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00003915
絲原記念館 — 公式サイト
https://itoharas.com/
奥出雲町観光ガイド — 絲原記念館・絲原家住宅・庭園
https://okuizumo.org/jp/guide/detail/188/
しまね観光ナビ — 絲原記念館
https://www.kankou-shimane.com/destination/20282

最終更新日: 2026.07.05