玉川上水に面して矩折れにのびる河原石の石垣
田村酒造石垣は、東京都福生市福生の田村酒造場の敷地に築かれた大正後期(1919年〜1926年)の石造の石垣で、総延長は145メートル、平成25年(2013年)12月24日に国の登録有形文化財に登録された。読みは「たむらしゅぞういしがき」。
田村酒造石垣は、敷地の東側で玉川上水に面して築かれている。敷地の東面から南面の東寄りまで矩折れ、つまり直角に折れ曲がってのび、東面の中央に出入口を開く。田村酒造場の登録5件のうち、建物ではない工作物はこの田村酒造石垣だけで、員数も「1棟」ではなく「1所」と数えられている。
腰高に積んだ河原石と、わずかに迫り出す天端石
石材は河原石で、丸みのある川の石を腰の高さまで丁寧に積み上げている。上端に据えた天端石は、下の石積みよりわずかに外へ迫り出させてある。低い石垣でも、この迫り出しで上端に一本の線が通り、長い延長を引き締めている。
高さは腰までに抑えられ、水辺と敷地の境を低く連続して区切る。その積み方が145メートルにわたって続いている。
田村酒造石垣が登録された理由
田村酒造石垣の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」で、登録番号は13-0312。文化庁は、玉川上水に面した酒造場の景観を整えている点を評価している。
田村酒造場の敷地は東側で上水に接し、屋敷の中には上水から取水した「田村分水」が流れる。田村酒造石垣はその上水と敷地の境をなし、蔵が並ぶ酒造場の外まわりを、水辺の側から形づくっている。
田村酒造石垣を見学する
田村酒造石垣は、田村酒造場の予約制の蔵見学ツアーで敷地の東側を巡る際に見られる。東面の中央の出入口のあたりで、石垣が南へ向かって続き、角で直角に折れる様子を確かめたい。
見るときは、河原石の丸い面の並びと、天端石の迫り出しに注目するとよい。上水側から石垣の全体を眺められる場所が一般に開かれているかどうかは、公式の案内に記載がない。
Q&A
- 田村酒造石垣はいつ築かれましたか?
- 文化庁のデータベースでは大正後期(1919年〜1926年)の築造とされています。
- 田村酒造石垣の長さは?
- 総延長は145メートルです。敷地の東面から南面の東寄りまで、直角に折れてのびています。
- 田村酒造石垣はどんな石で積まれていますか?
- 河原石を腰の高さまで積み、上端の天端石をわずかに迫り出させています。
- 田村酒造石垣が登録有形文化財になった理由は?
- 登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」で、玉川上水に面した酒造場の景観を整えている点が評価されています。
- 田村酒造石垣は見学できますか?
- 田村酒造場の予約制の蔵見学ツアーで敷地の東側を巡る際に見られます。
基本情報
| 名称 | 田村酒造石垣(たむらしゅぞういしがき) |
|---|---|
| 所在地 | 東京都福生市大字福生字奈賀626-1他 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物・その他工作物)、登録番号13-0312 |
| 指定年 | 平成25年(2013年)12月24日登録 |
| 員数 | 1所 |
| 寸法 | 石造、総延長145メートル |
| 所有者 | 文化庁データベースに記載なし(蔵元は田村酒造場) |
| 公開状況 | 予約制の蔵見学ツアーで見学可 |
参考文献
- 国指定文化財等データベース(文化庁):田村酒造石垣
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00009727
- 文化遺産オンライン:田村酒造石垣
- https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/270786
- 福生市郷土資料室:田村酒造石垣
- https://www.museum.fussa.tokyo.jp/archives/fc_cultural/544
- 田村酒造場:歴史
- https://www.tamurashuzojo.com/page/history
- 田村酒造場:酒蔵ツアー予約
- https://www.tamurashuzojo.com/page/tour
最終更新日: 2026.09.30