西蔵の後ろにたたずむ家の持仏堂

森田家住宅御看経堂(おかんきんどう)は、東京都あきる野市小川にある江戸時代末期(1830年〜1868年)の土蔵造の持仏堂で、平成25年(2013年)12月24日に国の登録有形文化財となった。登録番号は13-0319である。

森田家住宅御看経堂は西蔵の後ろに建つ。土蔵造の平屋建、宝形造で、正面に向拝を付ける。建築面積は11平方メートルで、森田家住宅の建物のなかでいちばん小さい。

「看経(かんきん)」は経を読むことを指す。御看経堂は、家の者が仏前で経を読み、先祖を供養するための堂である。寺ではなく、一軒の家が自分の敷地に構えた祈りの場になる。

登録の理由 ― 旧家に残る御看経堂

文化庁の解説は、森田家住宅御看経堂について「旧家に残る御看経堂として価値がある」と結んでいる。仏壇を座敷に置くのではなく、独立した堂を敷地に建てている点に、この家の信仰のあり方が表れている。しかも堂は、蔵と同じ火に強い土蔵造で建てられている。

内部は手前が3畳の拝所で、その奥を仏壇の構えとし、境に虹梁を架ける。小さな建物ながら、拝む場所と祀る場所をきちんと分けた寺院的な構成をとっている。

見どころ ― 宝珠を戴く銅板の屋根

森田家住宅御看経堂の屋根は置屋根式の銅板葺で、四方から頂部へ集まる宝形の頂に宝珠を載せる。宝珠は仏堂であることを外から示すしるしで、土蔵の箱の上に仏堂の屋根を載せたような姿になる。

外壁は上部を漆喰塗り、腰を研出し仕上げとする。研出しは塗った面を砥いで平滑にし、石のような艶を出す左官仕上げで、見世蔵や前の蔵の腰に使われた粒の粗い洗い出しとは質感がまったく違う。小さな堂に、蔵とは別格の手間がかけられていることが分かる。

見学方法

森田家住宅御看経堂は屋敷の奥、西蔵の後方にあり、通りからは見えない。現在も家の祈りの場であり、内部は公開されていない。

敷地に入る場合は所有者の許可が要る。仏事の場であることを踏まえ、撮影する場合もあらかじめ許しを得たい。屋敷への行き方は森田家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q森田家住宅御看経堂は見学できますか?
A森田家住宅御看経堂は屋敷の奥にあり、通りからは見えません。内部は公開されておらず、敷地に入るには所有者の許可が必要です。
Q森田家住宅御看経堂の読み方と意味は?
A「もりたけじゅうたくおかんきんどう」と読みます。看経は経を読むことで、御看経堂は家の者が経を読み先祖を供養するための持仏堂です。
Q森田家住宅御看経堂はいつ建てられましたか?
A江戸時代末期(1830年〜1868年)の建築とされています。
Q森田家住宅御看経堂の内部はどうなっていますか?
A文化庁の解説によれば、手前が3畳の拝所、奥が仏壇の構えで、境に虹梁が架けられています。
Q森田家住宅御看経堂はいつ登録有形文化財になりましたか?
A平成25年(2013年)12月24日に登録されました。登録番号は13-0319です。

基本情報

名称森田家住宅御看経堂(もりたけじゅうたくおかんきんどう)
所在地東京都あきる野市小川字小仲633-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成25年(2013年)12月24日登録(登録番号13-0319)
員数1棟
寸法土蔵造平屋建、建築面積11平方メートル
所有者非公表(文化庁データベースに記載なし)
公開状況非公開

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)― 森田家住宅御看経堂
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00009734
甘味茶房 見世蔵久森 ― 文化財
https://www.hisamori.biz/pages/10/
あきる野市 ― あきる野市内の指定文化財・登録有形文化財一覧
https://www.city.akiruno.tokyo.jp/kanko/0000001910.html

最終更新日: 2026.09.25