「ハチケン」と呼ばれた大型の米蔵

森田家住宅旧米蔵は、東京都あきる野市小川にある江戸時代末期(1830年〜1868年)の大型の土蔵で、平成8年(1996年)に料亭へ改修され、平成25年(2013年)12月24日に国の登録有形文化財となった。登録番号は13-0318である。

森田家住宅旧米蔵は主屋の西側、敷地の西端近くに南北棟で建つ。土蔵造2階建、切妻造で、桁行14.6メートル、梁間7.3メートル、建築面積107平方メートル。森田家住宅の蔵のなかでは群を抜いて大きく、その長さから家では「ハチケン(八間)」の通称で呼ばれていたと所有者側は伝えている。

9件のうちこの蔵だけが隣の地番(小川字小仲633-4)で登録され、所有者も有限会社久森と記録されている。

登録の理由 ― 2棟を1つにしたような構え

文化庁の解説は、森田家住宅旧米蔵を端的に「大型の米蔵」と記す。内部は南北の2室に分かれ、所有者側の解説は、同じ大きさの土蔵を2棟並べて一体化したものとも言える、と説明している。

米は年貢として納められ、酒造りの原料にもなった。元禄期から幕末まで酒を造っていた森田家にとって、この蔵の大きさは家業の規模をそのまま映している。

平成8年に2年半ほどをかけて料亭に改造されたが、所有者側によれば柱・梁・小屋組・壁といった基本的な構造材は当初のものがほとんど残っている。

見どころ ― 中塗仕上げの壁と土戸の窓

森田家住宅旧米蔵の外壁は、仕上げの上塗りをかけない中塗の状態で止めている。白い漆喰で仕上げた西蔵や味噌蔵と比べると、土の色味が残る落ち着いた壁面になる。

2階には格子の入った窓が並び、窓は土戸を片側へ引いて閉める片引きの形式である。屋根は置屋根式の桟瓦葺。内部の小屋組は、梁を斜めに架ける登り梁の形式で組まれている。

見学方法

森田家住宅旧米蔵は懐石料理とギャラリーの「燈々庵」として使われており、食事の客として内部に入ることができる。昼は午前11時から午後3時まで、夜は午後5時から午後7時までが受付で、閉店は午後9時。夜の部は前営業日までの予約制である。休業日は店の営業カレンダーで確認できる。

入口を入ったところは陶器を中心としたギャラリーで、展示品の販売もしている。撮影の可否について決まった案内はないため、店内で撮るときは店の人に確かめたい。屋敷への行き方は森田家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q森田家住宅旧米蔵の中に入れますか?
A入れます。森田家住宅旧米蔵は懐石料理店「燈々庵」として営業しており、食事の客として内部に入れます。昼は午前11時から午後3時まで、夜は午後5時から午後7時までが受付で、夜は前営業日までの予約制です。
Q森田家住宅旧米蔵はいつ建てられましたか?
A江戸時代末期(1830年〜1868年)の建築で、平成8年(1996年)に料亭へ改修されました。
Q森田家住宅旧米蔵が「ハチケン」と呼ばれたのはなぜですか?
A蔵の長さが八間あったためで、所有者側の解説によれば家ではその通称で呼ばれていました。
Q森田家住宅旧米蔵の大きさは?
A桁行14.6メートル、梁間7.3メートルの土蔵造2階建で、建築面積は107平方メートルです。内部は南北2室に分かれています。
Q森田家住宅旧米蔵はいつ登録有形文化財になりましたか?
A平成25年(2013年)12月24日に登録されました。登録番号は13-0318です。

基本情報

名称森田家住宅旧米蔵(もりたけじゅうたくきゅうこめぐら)
所在地東京都あきる野市小川字小仲633-4
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成25年(2013年)12月24日登録(登録番号13-0318)
員数1棟
寸法土蔵造2階建、桁行14.6メートル・梁間7.3メートル、建築面積107平方メートル
所有者有限会社久森
公開状況懐石料理店「燈々庵」として営業(食事客は内部に入れる)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)― 森田家住宅旧米蔵
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00009733
甘味茶房 見世蔵久森 ― 文化財
https://www.hisamori.biz/pages/10/
燈々庵 公式サイト
https://tou-touan.com/
あきる野市 ― あきる野市内の指定文化財・登録有形文化財一覧
https://www.city.akiruno.tokyo.jp/kanko/0000001910.html

最終更新日: 2026.09.25