門から西へ延びる黒い板塀

森田家住宅板塀は、東京都あきる野市小川にある昭和初期(1926年〜1945年)の木造の塀で、平成25年(2013年)12月24日に国の登録有形文化財となった。登録番号は13-0321である。

森田家住宅板塀は門の西端から始まり、敷地の南辺に沿って折れ曲がりながら西へ延びる。延長は19メートル、高さは約2.3メートル。屋根は鉄板葺で、壁は黒く塗られている。森田家住宅の9件のなかで、昭和に入ってから造られたものはこの板塀だけである。

登録の理由 ― 屋敷構えを仕上げる最後の1件

文化庁の解説は、森田家住宅板塀を「正面の門や見世蔵とともに屋敷構えを整える」ものと位置づけている。塀そのものの古さよりも、幕末の門と見世蔵に連なって通りの景観を完成させている点が評価の中心にある。

年代について、文化庁のデータベースは昭和初期とする。一方、所有者側の解説は、建物群と「同時期かやや後」に造られたと思われる木塀が残る、と書いている。両者の見立てには幅があり、造られた時期ははっきりしない。

塀は傷みやすく、建て替えられることの多い工作物である。門と見世蔵が並ぶ表構えのなかで、黒い板の面が途切れずに続いていることが、屋敷の輪郭を通りに示している。

見どころ ― 玉石の基礎と腕木で受ける軒

森田家住宅板塀の足元は玉石積みの基礎で、丸みのある石を積んだ上に木の土台を据えている。

柱の上部から腕木を突き出し、その先で軒桁を受けて小さな屋根を架ける。壁は板を縦に張り、継ぎ目に細い目板を打ち付けたうえで黒く塗る。縦の目板が一定の間隔で並ぶので、長い塀の面に規則的な陰影が生まれる。

晴れた日の午後、西に傾いた光が塀に斜めに当たると、目板の影がいちばん深くなる。

見学方法

森田家住宅板塀は敷地の南辺、睦橋通りの側にあり、外観は通りからいつでも見られる。門の西側から塀に沿って歩くと、折れ曲がる位置や玉石の基礎を間近に確かめられる。

撮影についての決まった案内はないが、通りからの撮影に支障はない。塀の内側は住まいの敷地である。屋敷への行き方は森田家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q森田家住宅板塀は見学できますか?
A森田家住宅板塀は敷地の南辺にあり、睦橋通りからいつでも外観を見られます。塀の内側は住まいの敷地なので、立ち入るには所有者の許可が必要です。
Q森田家住宅板塀はいつ造られましたか?
A文化庁のデータベースでは昭和初期(1926年〜1945年)です。所有者側の解説は建物群と同時期かやや後と見ており、時期ははっきりしていません。
Q森田家住宅板塀の長さと高さは?
A延長19メートル、高さ約2.3メートルです。
Q森田家住宅板塀はどんな造りですか?
A玉石積みの基礎に土台を据え、柱上部の腕木で軒桁を受けて鉄板葺の屋根をかけています。壁は竪板張・目板打で、黒く塗られています。
Q森田家住宅板塀はいつ登録有形文化財になりましたか?
A平成25年(2013年)12月24日に登録されました。登録番号は13-0321です。

基本情報

名称森田家住宅板塀(もりたけじゅうたくいたべい)
所在地東京都あきる野市小川字小仲633-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成25年(2013年)12月24日登録(登録番号13-0321)
員数1棟
寸法木造、延長19メートル、高さ約2.3メートル
所有者非公表(文化庁データベースに記載なし)
公開状況外観は通りから見学可

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)― 森田家住宅板塀
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00009736
甘味茶房 見世蔵久森 ― 文化財
https://www.hisamori.biz/pages/10/
あきる野市 ― あきる野市内の指定文化財・登録有形文化財一覧
https://www.city.akiruno.tokyo.jp/kanko/0000001910.html

最終更新日: 2026.09.25