興正寺五重塔とは

興正寺五重塔は、愛知県名古屋市昭和区八事本町の八事山興正寺にある文化5年(1808年)建立の五重塔で、昭和57年(1982年)2月16日に国の重要文化財に指定された。読みは「こうしょうじごじゅうのとう」。文化庁の記録では、三間五重塔婆で、屋根は本瓦葺である。

文化庁の解説によれば、興正寺は貞享年間(1684〜1688年)に高野山の僧天瑞円照が開き、尾張藩主徳川光友の帰依を受けて堂宇を建立した。境内は東山と西山からなり、西山には南から総門、中門、五重塔、本堂が一列に並んで建つ。名古屋観光情報は、五重塔を興正寺の象徴ともいえる存在と紹介している。

重要文化財としての価値

文化庁は、塔身が細長く相輪が短い比例が近世の特色をよく表しているが、全体に装飾が少なく、おとなしい和様でまとめられていると評価する。そのうえで、心柱を心礎の上に立て、床を土間とした初重内部の造りや、組上げ構造などに古風なところがあり、江戸時代末期の塔としては珍しく重要な遺構だとしている。

江戸時代後期の五重塔が、装飾を抑えた和様と古い構造の手法を保っている点に、この塔の価値がある。西山の伽藍の中心に立ち、八事の丘の景観をつくっている。

見どころ

文化庁によれば、総間は3.94メートルとやや小規模で、初重には縁を設けない。二重と四重には跳高欄、三重と五重には擬宝珠高欄を置く。重ごとに高欄の形を変えている点を、下から見上げて確かめたい。

内部は、心柱を心礎の上に建て、初重を土間床とし、折上格天井を張る。心柱に穴をうがって大日如来像を安置し、心柱の四面に仏壇を設けて金剛界四仏を祀る(文化庁)。西山の総門から中門、五重塔、本堂と一直線に並ぶ伽藍配置にも注目したい。

参拝について

興正寺によれば、境内は24時間参拝でき、西山本堂は午前8時から午後5時に開堂している。五重塔の内部の公開についての案内は見当たらない。

地下鉄鶴舞線・名城線の八事駅1番出口から徒歩3分(名古屋観光情報)。車では国道153号の八事交差点から川名方面へ300メートルで、入口に立体駐車場がある(興正寺)。所在地は名古屋市昭和区八事本町78、電話052-832-2801。

Q&A

Q興正寺五重塔はいつ建てられましたか?
A文化5年(1808年)、江戸時代後期の建立です。
Q興正寺五重塔が重要文化財に指定されたのはいつですか?
A昭和57年(1982年)2月16日に指定されました。
Q興正寺五重塔の特徴は?
A装飾の少ないおとなしい和様でまとめられ、心柱を心礎の上に立て初重を土間とするなど古風な造りを残しています。
Q五重塔の中には何が祀られていますか?
A心柱に大日如来像を安置し、心柱の四面の仏壇に金剛界四仏を祀っています。
Q興正寺へはどう行けばよいですか?
A地下鉄鶴舞線・名城線の八事駅1番出口から徒歩3分です。

基本情報

名称興正寺五重塔(こうしょうじごじゅうのとう)
所在地愛知県名古屋市昭和区八事本町78(八事山興正寺)
指定区分重要文化財(建造物)
指定年昭和57年(1982年)2月16日指定
員数1基
寸法三間五重塔婆、本瓦葺、総間3.94メートル
所有者興正寺
公開状況境内は24時間参拝可(塔内部の公開の案内なし)

参考文献

興正寺五重塔(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/1190
寺宝と文化財(八事山興正寺)
https://www.koushoji.or.jp/jiho-bunkazai/
交通アクセス・開堂時間(八事山興正寺)
https://www.koushoji.or.jp/access/
八事山 興正寺(名古屋観光情報 名古屋コンシェルジュ)
https://www.nagoya-info.jp/spot/detail/68/

最終更新日: 2026.10.04