森九商店主屋とは

森九商店主屋は、秋田県秋田市新屋表町にある大正3年(1914年)の醸造元の主屋で、平成18年(2006年)8月3日に国の登録有形文化財(建造物)となった(文化庁)。読みは「もりきゅうしょうてんしゅおく」。

白壁に黒い梁を幾段にも重ねた切妻の妻面の下に、灰色の下屋庇と店の入口が並ぶ
通りから見た森九商店主屋の妻面と下屋庇掬茶 / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons

文化庁の記録では、木造平屋一部2階建、鋼板葺で、建築面積175平方メートル。登録番号は05-0143である。

旧街道に西面する妻入の町家

森九商店主屋は、醸造業の多い新屋表町の旧街道沿いに、西を正面にして建つ(文化庁)。規模は桁行11間半、梁間5間で、秋田県はこれを約20.8メートルと約9メートルとしている。木造の切妻造、鋼板葺の妻入で、建物の南側を通り土間とする。

通り土間は、表の入口から奥へ抜ける土間である。森九商店主屋の東には工場が連続して建ち、その先に仕込蔵が続く(文化庁)。主屋の土間は、通りと奥の作業場をつなぐ位置にある。

登録有形文化財としての価値

文化庁は、森九商店主屋が正面に奥行1間半の下屋庇を出し、その上の妻面に梁組を表して意匠とすることで、旧街道の景観を形成していると評価し、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録した。

秋田県も、白漆喰に化粧梁を重ねた妻壁の意匠などを挙げ、伝統的な町家が点在する新屋表町で、歴史的な町並みを色濃く残す重要な構成要素としている。

見どころ

見どころは通りに向いた妻面である。白い漆喰の壁に化粧梁を幾重にも重ねた意匠で(秋田県)、下屋庇の上に梁組の線が段をなして現れる。

秋田市の文化財イラストマップは、新屋の町家の外観の特徴として切妻屋根と妻入、2階建、そして破風を化粧梁・化粧束で何重にも飾る意匠を挙げている。森九商店主屋の妻面も梁組を見せて飾っており、通りを歩きながらほかの町家の妻面と見比べると、この町の家並みの作り方がよく分かる。

見学について

森九商店主屋は表町通りに面しているので、妻面と下屋庇は通りから見ることができる。内部の公開や見学の受け入れ、撮影についての公的な案内は確認できなかった。秋田市のマップは個人の住宅や敷地に立ち入らないよう呼びかけている。

Q&A

Q森九商店主屋はいつ建てられましたか?
A大正3年(1914年)です(文化庁)。
Q森九商店主屋の大きさは?
A桁行11間半、梁間5間で、秋田県によれば約20.8メートルと約9メートルです。建築面積は175平方メートルです(文化庁)。
Q森九商店主屋の見どころは?
A通りに向いた妻面で、白漆喰の壁に化粧梁を重ねた意匠と、正面の下屋庇です(文化庁、秋田県)。
Q森九商店主屋の内部は見学できますか?
A内部の公開について公的な案内は確認できませんでした。外観は表町通りから見られます。
Q森九商店主屋が登録有形文化財になったのはいつですか?
A平成18年(2006年)8月3日です(文化庁)。

基本情報

名称森九商店主屋(もりきゅうしょうてんしゅおく)
所在地秋田県秋田市新屋表町9-40
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成18年(2006年)8月3日登録
員数1棟
寸法木造平屋一部2階建、鋼板葺、建築面積175㎡
所有者不明(文化庁データベースに記載なし)
公開状況外観は通りから見学可(内部公開の案内なし)

参考文献

森九商店主屋(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00005536
平成18年度国登録 森九商店(秋田県 美の国あきたネット)
https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/1989
文化財イラストマップ 秋田市新屋地区編(秋田市教育委員会)
https://www.city.akita.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/002/202/araya.pdf

最終更新日: 2026.10.28