鈴木家住宅石垣とは ― 旧本道に55メートル続く房州石の石垣

鈴木家住宅石垣は、千葉県富津市金谷にある大正前期築造の石垣で、平成22年(2010年)に登録有形文化財(建造物)となった。延長は55メートル。屋敷地の南正面、旧本道沿いに、門をはさんで東側30メートル、西側25メートルにわたって続く。

記録では大正12年(1923年)頃と昭和28年(1953年)に改修を受けている。大正12年は関東大震災の年と重なり、昭和28年は主屋が建てられた年にあたる。

登録の理由と価値

鈴木家住宅石垣は、登録基準のうち「再現することが容易でないもの」として登録された。文化庁の解説は、長大な石垣が独特の街路景観をつくっていると評価している。

使われているのは、縦0.3メートル、長さ0.8メートルにそろえた房州石の切石である。これを6〜7段、高さ1.8メートルに積み上げている。横目地が一直線に通る整層積で、城の石垣でいう布積にあたる積み方である。寸法のそろった切石をこれだけ用意できたのは、石材業を営む家だったからだろう。

見どころ ― 門の脇で厚く、端で薄くなる石垣

鈴木家住宅石垣は、場所によって厚さが変わる。門の付近では厚さ1.7メートルと、ほぼ高さに近い厚みを持たせ、両端に向かって薄くしている。人目の集まる門まわりに重みを置き、道の先へ向かって軽くしていく構成である。

旧本道を歩きながら見ると、横目地の直線が55メートルにわたって途切れずに続き、屋敷の前を一枚の石の壁のように縁取っている。石の色合いや表面の風化の具合にも、一つひとつの切石の違いが表れている。

見学方法 ― 旧本道から自由に見られる

鈴木家住宅石垣は旧本道に面しているため、道路から自由に見ることができる。見学に料金はかからない。屋敷の敷地や建物は鋸山美術館の施設で、公開の案内があるのは別館の石蔵だけなので、門の内側へは美術館の案内に従って入ってほしい。

石垣の前は生活道路でもある。撮影の際は車や歩行者の通行を妨げないようにしたい。

Q&A

Q富津の鈴木家住宅石垣は見られますか?
A旧本道に面しているので、道路から自由に見ることができます。料金はかかりません。
Q鈴木家住宅石垣の長さはどのくらいですか?
A延長55メートルで、門をはさんで東側30メートル、西側25メートルです。
Q鈴木家住宅石垣の高さと石の大きさは?
A高さは1.8メートルで、縦0.3メートル、長さ0.8メートルの房州石の切石を6〜7段積んでいます。
Q鈴木家住宅石垣はどのような積み方ですか?
A横目地が一直線に通る整層積です。門の付近では厚さ1.7メートルと厚く、両端に向かって薄くなります。
Q鈴木家住宅石垣はいつ築かれましたか?
A大正前期の築造で、大正12年(1923年)頃と昭和28年(1953年)に改修されています。

基本情報

名称鈴木家住宅石垣(すずきけじゅうたくいしがき)
所在地千葉県富津市金谷字上原2288-1他
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成22年(2010年)1月15日登録
員数1基
寸法石造、延長55メートル
所有者個人
公開状況道路から外観を見学可

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「鈴木家住宅石垣」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00007976
千葉県教育委員会「鈴木家住宅主屋ほか」(富津市)
https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/bunkazai/bunkazai/q111-076.html

最終更新日: 2026.09.25