鈴木家住宅石蔵とは ― 最上級の桜目石で積んだ明治の石蔵
鈴木家住宅石蔵は、千葉県富津市金谷にある明治35年(1902年)建築の石造2階建の蔵で、平成22年(2010年)に登録有形文化財(建造物)となった。建築面積49平方メートル。東西棟で、桁行4.9メートル、梁間7.6メートルをはかり、屋根は寄棟造の桟瓦葺、入口を妻側に設ける妻入とする。東面には平屋建の部分が取り付く。
主屋の西北に建ち、大正12年(1923年)と昭和54年(1979年)に改修を受けている。現在は鋸山美術館の別館で、鋸山の歴史を紹介する鋸山資料館として公開されている。
登録の理由と価値
鈴木家住宅石蔵は、登録基準のうち「再現することが容易でないもの」として登録された。千葉県教育委員会は、屋敷のなかでも最上級の房州石がこの蔵に使われていると紹介している。
房州石のなかでも最上級とされるのが「桜目」と呼ばれる石で、鈴木家住宅石蔵はその桜目の石を丁寧に積み上げている。文化庁の解説は、成熟した石造の技法を示すものと評価する。房州石の切り出しを生業とした家が、自らの蔵に最良の石を選んだことになる。同じ質の石と積みの技術で同じ蔵を建てることは、いまでは容易でない。
見どころ ― 大振りの棟と鬼瓦、積み石の目地
まず屋根を見上げたい。主棟の棟積と鬼瓦は大振りで、石の壁に負けない重さを屋根にも与えている。
壁に近づくと、切り出した石を一段ずつ積んだ目地の線がよくわかる。石の表情を確かめられるのは、この蔵が資料館として公開されているからこそで、内部では鋸山の石切りの歴史にまつわる資料が展示されている。改修の年として記録される大正12年(1923年)は、関東大震災の年と重なる。
見学方法 ― 別館・鋸山資料館として公開
鈴木家住宅石蔵は、鋸山美術館の別館・鋸山資料館として公開されている。美術館の裏手に建ち、受付は美術館で行う。開館は午前10時から午後5時まで(最終入館は午後4時30分)、休館は火曜日(祝日の場合は翌日)など美術館と同じである。入館料は一般300円、中高生150円、小学生以下は無料で、美術館と両方を見る場合は一般1000円、中高生550円となる(2026年9月25日確認)。
館内での撮影の可否は公式サイトに示されていないので、受付で確かめてほしい。
Q&A
- 富津の鈴木家住宅石蔵は見学できますか?
- はい。鋸山美術館の別館・鋸山資料館として公開されています。受付は美術館で、入館料は一般300円、中高生150円です(2026年9月25日確認)。
- 鈴木家住宅石蔵の開館時間と休館日は?
- 午前10時から午後5時まで(最終入館は午後4時30分)で、火曜日(祝日の場合は翌日)、展示替え期間、年末年始が休館です。
- 鈴木家住宅石蔵はいつ建てられましたか?
- 明治35年(1902年)の建築で、大正12年(1923年)と昭和54年(1979年)に改修されています。
- 鈴木家住宅石蔵にはどんな石が使われていますか?
- 房州石のなかでも最上級とされる桜目の石が、丁寧に積み上げられています。
- 鈴木家住宅石蔵の大きさはどのくらいですか?
- 石造2階建で、桁行4.9メートル、梁間7.6メートル、建築面積は49平方メートルです。
基本情報
| 名称 | 鈴木家住宅石蔵(すずきけじゅうたくいしぐら) |
|---|---|
| 所在地 | 千葉県富津市金谷字上原2288-1他 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 平成22年(2010年)1月15日登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 石造2階建、瓦葺、建築面積49平方メートル |
| 所有者 | 個人 |
| 公開状況 | 公開(鋸山美術館 別館・鋸山資料館、有料) |
参考文献
- 文化庁 国指定文化財等データベース「鈴木家住宅石蔵」
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00007973
- 千葉県教育委員会「鈴木家住宅主屋ほか」(富津市)
- https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/bunkazai/bunkazai/q111-076.html
- 鋸山美術館「別館・鋸山資料館」
- https://nokogiriyama.com/pages/annex.html
- 公益財団法人 鋸山美術館 公式サイト
- https://nokogiriyama.com/
最終更新日: 2026.09.25