酒井家住宅洋館とは

酒井家住宅洋館は、福井県坂井市丸岡町楽間にある昭和5年(1930年)頃建築の鉄筋コンクリート造2階建の洋館で、令和7年(2025年)に国の登録有形文化財に登録された。読みは「さかいけじゅうたくようかん」。

酒井家住宅洋館は主屋に接続して建ち、坂井市の発表では屋敷の西側に位置する。建築面積は34㎡と小ぶりだが、和風の建物が並ぶ屋敷のなかで、ひとつだけ石造りのように見える外観をもつ。

木造の屋敷に加えられたコンクリートの洋館

酒井家住宅洋館は「造形の規範となっているもの」として登録された。文化審議会の答申は、凝った意匠の洋館と評している。

坂井市は、当主が実業家として財を成したことから建てられたもので、当時この地域ではたいへん珍しい洋風建築だったと思われると紹介している。明治後期の主屋に、昭和の初めの鉄筋コンクリート造を接ぎ足した組み合わせは、地方の実業家の住まいが洋風を取り入れていった一例である。

石に見せた外壁と唐破風のペディメント

酒井家住宅洋館の外壁はモルタル塗で、表面に目地を切って石積みのように見せている。コンクリートの躯体に、石造の洋館の姿を写した仕上げである。

軒の中央には、軒唐破風の形をしたペディメント(切妻形の飾り壁)を立ち上げ、そこに家紋を付ける。洋館の正面飾りに、和風の曲線と家の紋を組み合わせた点が目を引く。

2階の窓は、先のとがった尖頭アーチと半円アーチを交互に並べる。形の違う窓が交互に並ぶことで、小さな建物の立面にリズムが生まれている。西面にはバルコニーが付く。

文化庁の解説には、屋上から福井の市街を眺めたという言い伝えが紹介されている。九頭竜川の右岸から南西へ福井の町を見渡したのだろう。

酒井家住宅洋館の見学

酒井家住宅洋館は個人の住宅の一部で、一般には公開されていない(2026年10月確認)。外観がどの程度敷地の外から見えるかは確認できていない。

訪れる際は敷地に入らず、住む人の生活を尊重したい。屋敷全体の配置と成り立ちは、酒井家住宅(丸岡町)のページで扱っている。

Q&A

Q酒井家住宅洋館はいつ建てられましたか?
A文化庁のデータベースでは昭和5年(1930年)頃の建築です。
Q酒井家住宅洋館の構造は?
A鉄筋コンクリート造の2階建で、建築面積は34㎡です。主屋に接続しています。
Q酒井家住宅洋館の外観の特徴は何ですか?
A目地を切ったモルタル塗の石造風の外壁、家紋を付けた唐破風形のペディメント、尖頭アーチと半円アーチを交互に並べた2階の窓、西面のバルコニーです。
Q酒井家住宅洋館が登録有形文化財になったのはいつですか?
A令和7年(2025年)8月6日に、「造形の規範となっているもの」として登録されました。
Q酒井家住宅洋館は見学できますか?
A個人の住宅の一部のため、一般公開はされていません(2026年10月確認)。

基本情報

名称酒井家住宅洋館
所在地福井県坂井市丸岡町楽間12字楽金3他
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年令和7年(2025年)登録
員数1棟
寸法建築面積34㎡(鉄筋コンクリート造2階建)
所有者個人
公開状況非公開(個人住宅)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)酒井家住宅洋館
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00015438
文化遺産オンライン 酒井家住宅洋館
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/612373
文化庁 令和7年3月21日 文化審議会の答申(登録有形文化財(建造物)の登録)
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/94187801_01.pdf
坂井市 国の登録文化財
https://www.city.fukui-sakai.lg.jp/bunka/kanko-bunka/bunka/bunkazai/kuni-toroku.html
坂井市(PR TIMES)県内初の歴史・文化を生かしたまちづくり始動
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000250.000081038.html

最終更新日: 2026.10.01