酒井家住宅主屋とは

酒井家住宅主屋は、福井県坂井市丸岡町楽間にある明治後期建築の木造2階建の住宅で、大正12年(1923年)に移築され、令和7年(2025年)に国の登録有形文化財に登録された。読みは「さかいけじゅうたくおもや」。

九頭竜川の右岸にある実業家の屋敷で、その中心をなすのが酒井家住宅主屋である。敷地のほぼ中央に、西を正面に向けて建つ。建築面積は297㎡で、同じ屋敷から登録された9件のなかで最も大きい。

文化庁のデータベースは建築年代を明治後期(1898〜1912年)とし、大正12年に移築されたと記す。移築前にどこに建っていたのかは、公開されている資料からは確かめられなかった。

近代和風住宅の手本として

酒井家住宅主屋は「造形の規範となっているもの」という基準で登録された。文化庁は、規模が大きく質の高い近代和風住宅だと評価している。

屋敷の成り立ちから見ても、酒井家住宅主屋は起点にあたる。昭和5年(1930年)頃に洋館・蔵・門が、昭和26年(1951年)頃に新座敷が、この主屋のまわりに加えられた。屋敷を読み解くなら、まずこの建物から始めることになる。

入母屋の玄関と二階の大座敷

外観は2階建の入母屋造で、妻入とし、屋根は桟瓦葺である。正面には入母屋造の玄関を突き出させ、西から近づく人を迎える構えになっている。妻を正面に見せ、その手前にもう一つ入母屋の屋根を重ねる姿が、酒井家住宅主屋の顔である。

1階は広間を起点に、その東側へ部屋を2列に3室ずつ、計6室並べる。台所は北へ延ばした部分に置く。座敷と生活の場を列で整理した、規模の大きな住宅らしい間取りである。

目を引くのは2階で、16畳半の座敷がある。天井は格天井だが、途中で折れ曲がる「腰折れ」の形に張られており、文化庁はこれを特徴的な意匠として挙げている。平らな天井よりも室内に高さと広がりが生まれ、客を通す大座敷にふさわしい。

酒井家住宅主屋の見学

酒井家住宅主屋は個人の住宅で、内部は一般に公開されていない(2026年10月確認)。見学会などの案内も見つからなかった。主屋は敷地の中央にあるため、門や塀の外からどこまで見えるかは確認できていない。

屋敷の外を歩くときは、敷地に立ち入らず、住む人の暮らしを妨げないようにしたい。屋敷全体の成り立ちと配置は、酒井家住宅(丸岡町)のページにまとめてある。

Q&A

Q酒井家住宅主屋はいつ建てられましたか?
A文化庁のデータベースでは明治後期(1898〜1912年)の建築で、大正12年(1923年)に移築されています。
Q酒井家住宅主屋が登録有形文化財になったのはいつですか?
A令和7年(2025年)8月6日に、「造形の規範となっているもの」として登録されました。
Q酒井家住宅主屋の2階座敷の特徴は何ですか?
A16畳半の座敷で、格天井を途中で折れ曲がる腰折れの形に張っている点が特徴です。
Q酒井家住宅主屋の外観はどのような形ですか?
A2階建の入母屋造・妻入・桟瓦葺で、正面に入母屋造の玄関が付きます。
Q酒井家住宅主屋の内部は見学できますか?
A個人の住宅のため、内部は公開されていません。見学会の案内も確認できませんでした(2026年10月確認)。

基本情報

名称酒井家住宅主屋
所在地福井県坂井市丸岡町楽間12字楽金3他
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年令和7年(2025年)登録
員数1棟
寸法建築面積297㎡(木造2階建)
所有者個人
公開状況非公開(個人住宅)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)酒井家住宅主屋
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00015437
文化遺産オンライン 酒井家住宅主屋
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/597772
文化庁 令和7年3月21日 文化審議会の答申(登録有形文化財(建造物)の登録)
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/94187801_01.pdf
坂井市 国の登録文化財
https://www.city.fukui-sakai.lg.jp/bunka/kanko-bunka/bunka/bunkazai/kuni-toroku.html

最終更新日: 2026.10.01