多田家住宅的場とは

多田家住宅的場は、福岡県朝倉郡筑前町森山にある昭和8年(1933年)頃建築の的場で、平成25年(2013年)3月29日に国の登録有形文化財に登録された。木造平屋建、瓦葺で、建築面積は7.9平方メートルある。

弓道場と向かい合い、西を正面にして建つ。弓道場から放たれた矢の的を掛けるための小さな建物で、読みは「まとば」。

虹梁と舟肘木を備えた小さな正面

正面は内法の高さに虹梁を架け渡して壁のない吹放しとしている。虹梁の上と隅の柱の上には舟肘木を載せ、屋根を支える桁を受けている。

虹梁も舟肘木も社寺の建物でよく見る部材で、奥行2メートルの小屋にこれを用いたところに、多田家住宅的場の見どころがある。的を掛ける場所を、額縁のように整えて見せる意図が感じられる。

杉皮張の腰と土壁

正面以外の三方は土壁で、腰には杉皮を張っている。規模は桁行4メートル、梁間2メートルと小さく、屋根は切妻造の桟瓦葺である。

的の背後を土壁で閉じるのは、矢を受け止めるためでもある。弓道場から見て正面が開き、残る三方が閉じた形は、的場としての働きに沿っている。

多田家住宅的場が登録された理由

登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。文化庁は多田家住宅的場について、弓道場とともに屋敷景観に趣を添えると評している。屋敷の登録18件のなかでは物置に次いで小さい建物である。

多田家住宅的場の見学

多田家住宅的場は敷地の東の辺の北寄り、勝手門の北側にある。敷地の東側の外から見えるかどうかは確認できていない。一般公開や見学会の案内は見当たらなかった(2026年9月確認)。撮影の可否の案内もない。屋敷への行き方は多田家住宅(筑前町)のページにまとめてある。

Q&A

Q多田家住宅的場はいつ建てられましたか?
A昭和8年(1933年)頃です。
Q多田家住宅的場は何のための建物ですか?
A向かい合う弓道場から射る矢の的を掛けるための建物です。
Q多田家住宅的場のつくりの特徴は?
A正面を虹梁を架けた吹放しとし、虹梁の上と隅柱に舟肘木を載せて桁を受けます。残る三方は土壁で、腰に杉皮を張っています。
Q多田家住宅的場が登録有形文化財になったのはいつですか?
A平成25年(2013年)3月29日です。
Q多田家住宅的場は見学できますか?
A一般公開の案内は見当たりません(2026年9月確認)。敷地の外から眺めるにとどめてください。

基本情報

名称多田家住宅的場
所在地福岡県朝倉郡筑前町森山字耳取417-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成25年(2013年)登録
員数1棟
寸法建築面積7.9㎡、桁行4m・梁間2m(木造平屋建)
所有者非公表
公開状況一般公開の案内なし

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)多田家住宅的場
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00009553
文化遺産オンライン 多田家住宅的場
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/269576
国指定文化財等データベース(文化庁)多田家住宅弓道場
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00009552
国指定文化財等データベース(文化庁)多田家住宅勝手門
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00009557

最終更新日: 2026.09.30