岩手県・大正
Taishō岩手県 の大正時代(1912 – 1926)の文化財を一覧で閲覧できます。種類・キーワードで絞り込み、詳しい解説や地図、旅行のヒントもご紹介します。
岩手県住田町に位置する栗木鉄山跡は、明治14年(1881)から大正9年(1920)まで稼働した民営の製鉄所跡です。令和3年(2021)に国の史跡に指定され、明治〜大正期の中小高炉製鉄所として構内が一体的に残されている日本で唯一の事例として、産業考古学上きわめて高い価値を有しています。二基の高炉跡、事務所跡、水路、鋳物工場跡などの遺構が良好に保存され、宮沢賢治ゆかりの種山ヶ原に静かに佇む、忘れがたい近代産業遺産です。
花巻の旧城下武家町に立つ旧菊池家住宅西洋館は、大正15年に建てられた和洋折衷住宅。下見板張の洋風外観の内に和室と漆喰天井が同居し、宮沢賢治ゆかりの町で解体を免れた登録有形文化財です。
岩手県一関市東山町に残る旧東北砕石工場は、大正13年に建設された石灰肥料製造施設で、石灰産業分野では全国初の国の登録有形文化財です。宮沢賢治が晩年に技師として勤務し、農地改良のための石灰普及に尽力した地としても知られています。隣接する石と賢治のミュージアムとともに、産業遺産と文学の交差点を体感できるスポットです。
大正14年(1925年)に建設された遠野地方初の鉄筋コンクリート造建築。耐震耐火を考慮した設計、幾何学的な外壁意匠、無柱の大空間が特徴で、2017年に国の登録有形文化財に登録されました。現在は遠野市立博物館の収蔵庫として文化財を守り続けています。
大正元年(1912年)に建てられた旧盛岡天主堂は、ロマネスクを基調とした繊細な意匠の木造天主堂です。パリ外国宣教会による盛岡での布教の歴史を今に伝え、三廊式の平面構成やヴォールト天井など、ヨーロッパの石造教会の様式を木造で実現した貴重な建築遺産として、2024年に国の登録有形文化財に登録されました。
佐藤家住宅西洋館は、岩手県一関市千厩町に残る大正13年(1924年)築の木造2階建洋館で、国登録有形文化財です。地元の名酒造・横屋酒造を率いた佐藤秀平が、明治期築の主屋に増築した近代和洋折衷建築の傑作。スレートの海鼠壁、銅板葺の水切庇、ペディメント風破風など意匠の見どころが満載で、現在は「千厩酒のくら交流施設」の一部として無料で公開され、1階には喫茶店「珈琲 樂」も入っています。
岩手県滝沢市にあるJR田沢湖線小岩井駅本屋は、大正10年(1921年)に橋場軽便線開業と同時に建てられた築100年超の木造駅舎です。令和7年8月6日に国登録有形文化財に登録され、宮沢賢治ゆかりの場所としても知られます。2023年の復元改修を経て、現役駅でありながら地域交流の拠点として活用されています。
岩手県一関市の磐井川河畔に建つ世嬉の一酒造場旧売場倉庫は、大正8年(1919)に造られた土蔵造平屋建の倉庫。瓦葺切妻屋根の白壁を、黒く焼き締めた焼過煉瓦の妻飾りが端正に縁取ります。設計は東京駅で知られる辰野金吾の流れを汲む小原友輔。平成11年(1999)に、敷地内の蔵群7棟が一括して国の登録有形文化財に登録され、現役の蔵元として今もなお息づいています。