大建屋に寄り添う鉄骨の職場
職場一七号のすぐ西に、鉄骨造の隣人である職場三四号が建つ。昭和14年(1939年)の竣工で、桁行43.9メートル・梁間15.5メートルの平屋建、建築面積は714平方メートルを測り、周囲の建屋と同じ工業の語彙を分かちもつ。
二棟は大規模な鉄道工場の中心に並び建ち、今日見る敷地の核をともに形づくっている。
登録の理由と価値
屋根は鉄骨のプラットトラスに切妻をかけ、上部に採光用のバタフライを立ち上げて作業場へ光を入れる。1930年代の末に全体を鉄骨で組んだ三四号は、初期の木造や鉄筋コンクリートから一歩進んで、後期の建屋に金属の骨組みを採り入れた工場の歩みを示す。
平成24年(2012年)、国土の歴史的景観に寄与するものとして登録された。単独ではなく、稼働する鉄道建築群の一つの声として価値づけられている。
見どころと訪ね方
三四号を一七号とあわせて読むと、材料と年代の物差しが見えてくる。鉄筋コンクリートの隣に鉄骨、片や巨大な建屋、片やより控えめな建屋、その双方が同じ方式で上から採光する。バタフライ屋根のリズムと露しの鉄骨トラスは、ゆっくり眺める値打ちがある。
工場は稼働中の鉄道用地で、通常は自由に立ち入れない。一般公開は毎年10月の鉄道の日前後に開かれる「きしゃぽっぽまつり」で、当日は多度津駅から構内へシャトル列車が運転される。団体見学は事前申込で受け付ける場合もある。日程は年により変わるため、訪問前にJR四国の案内で確認したい。
Q&A
- 三四号は一七号とどう関係しますか。
- 職場一七号の真西に建ち、二棟あわせて多度津工場の景観の核をなします。
- 何で造られていますか。
- 昭和14年(1939年)の鉄骨造平屋建で、鉄骨プラットトラスと採光用のバタフライ屋根をもちます。
- 大きさはどのくらいですか。
- 桁行43.9メートル・梁間15.5メートル、建築面積714平方メートルです。
- 見学できますか。
- 稼働中のJR四国の工場内にあり通常は非公開ですが、毎年10月頃に構内が一般公開されます。
基本情報
| 名称 | JR多度津工場職場三四号 |
|---|---|
| 所在地 | 香川県仲多度郡多度津町大通り甲983-2 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物)/登録 平成24年(2012年)8月13日 |
| 登録番号 | 37-0388 |
| 員数 | 1棟 |
| 建築年 | 昭和14年(1939年) |
| 構造・形式 | 鉄骨造平屋建、スレート葺、建築面積714平方メートル。鉄骨プラットトラス、桁行43.9メートル・梁間15.5メートル、採光用バタフライ屋根 |
| 所有者 | 四国旅客鉄道株式会社 |
| 公開状況 | 稼働中の工場のため通常非公開。毎年10月頃に一般公開あり |
参考文献
- 国指定文化財等データベース(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00009392
- 文化遺産オンライン JR多度津工場職場三四号
- https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/239805
最終更新日: 2026.07.03