教王護国寺南大門とは
教王護国寺南大門は、京都市南区九条町の東寺(教王護国寺)で九条通に南面して建つ桃山時代の八脚門で、慶長6年(1601年)に建てられ、明治43年(1910年)に重要文化財に指定された。形式は三間一戸八脚門、屋根は切妻造の本瓦葺である。
京都市観光協会は、この門を東寺の伽藍の正面の門と紹介している。南大門から北へ、金堂、講堂、食堂、北大門が一直線に並び、南大門はその軸線の南の起点にあたる。
ただし、いまの門はもともと東寺のために建てられたものではない。明治時代に別の寺から移されてきた門である。
三十三間堂から移された門
東寺の南大門は、文明18年(1486年)の土一揆にともなう火災で、金堂や講堂とともに失われた。東寺の公式サイトによると、桃山時代に金堂が再建されたのに続いて、南大門も建て直されている。
その再建された門も、京都市観光協会によれば明治元年(1868年)に焼失した。代わりの門として、明治28年(1895年)、平安遷都1100年を記念して、三十三間堂(蓮華王院)の西門がこの地に移築された。これが現在の教王護国寺南大門である。
文化庁の国指定文化財等データベースは、この門の年代を慶長6年(1601年)と記録している。つまり、建物は三十三間堂の門として桃山時代に建てられ、約300年後に東寺の正門として組み直されたことになる。
京都市観光協会によると、焼失した先代の南大門には、仏師の運慶と湛慶がつくった仁王像が祀られていた。
重要文化財としての教王護国寺南大門
教王護国寺南大門の指定年月日は、明治43年(1910年)8月29日である。移築から15年後の指定で、古社寺保存法のもとで付されたこの日付を、文化庁は重要文化財の指定年月日として記録している。
八脚門は、門の中心線上に並ぶ4本の本柱の前後に、控柱を4本ずつ立てる形式である。南大門は正面を3間に分け、中央の1間を通路としている。
文化庁のデータベースにはこの門の解説文が掲載されておらず、評価の理由は公表されていない。記録されているのは、桃山時代・慶長6年(1601年)という年代と、三間一戸八脚門という形式である。移された門でありながら、東寺の正門の位置で伽藍の南の入口という役割を担い続けている。
教王護国寺南大門の見どころ
九条通の向かい側から門を見ると、門の奥に金堂の屋根がのぞき、東寺の正面の構えが一度に見渡せる。
門の下に入ったら、柱の配置を確かめたい。前後に3列、各列4本ずつ、合わせて12本の柱が屋根を支えている。
通路の中央に立って北を向くと、金堂が真正面に来る。南大門から金堂、講堂へと続く軸線の上に立っていることが実感できる。
境内に入ってから振り返ると、九条通の町並みを背にした門の内側の姿が見られる。表と裏で同じ構えの門であることも、八脚門の特徴である。
教王護国寺南大門の見学方法
教王護国寺南大門は九条通に面しており、外観は道路からいつでも見られる。東寺の開門時間(午前5時から午後5時まで)は、門をくぐって境内に入れる。門を見るのに拝観料はかからない。
最寄りの市バス停留所は「東寺南門前」である。
門の正面は九条通の歩道になるため、撮影するときは通行の妨げにならないよう気をつけたい。
Q&A
- 教王護国寺南大門はもともと東寺の門だったのですか?
- いいえ。明治28年(1895年)、焼失した先代の門に代えて、三十三間堂(蓮華王院)の西門を移築したものです。
- 教王護国寺南大門はいつ建てられたのですか?
- 文化庁の記録では桃山時代の慶長6年(1601年)です。
- 教王護国寺南大門から境内に入れますか?
- 東寺の開門時間(午前5時から午後5時まで)は入れます。門を見るだけなら無料です。
- 教王護国寺南大門の最寄りのバス停はどこですか?
- 市バスの「東寺南門前」です。
- 教王護国寺南大門が重要文化財に指定されたのはいつですか?
- 明治43年(1910年)8月29日です。移築から15年後にあたります。
基本情報
| 名称 | 教王護国寺南大門(きょうおうごこくじなんだいもん) |
|---|---|
| 所在地 | 京都府京都市南区九条町 |
| 指定区分 | 重要文化財 |
| 指定年 | 明治43年(1910年) |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 公表値なし(3間1戸の八脚門、切妻造、本瓦葺) |
| 所有者 | 教王護国寺 |
| 公開状況 | 外観は道路から常時見学可、開門時間中は通行可 |
参考文献
- 文化庁 国指定文化財等データベース「教王護国寺南大門」
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/1841
- 京都観光Navi(京都市観光協会)「教王護国寺(東寺)」
- https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=7&tourism_id=262
- 東寺公式サイト「東寺の歴史」
- https://toji.or.jp/history/
- 東寺公式サイト「講堂」
- https://toji.or.jp/guide/kodo/
- 京都市「古都京都の文化財 教王護国寺」
- https://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/page/0000005611.html
- 東寺公式サイト「交通のご案内」
- https://toji.or.jp/access/
最終更新日: 2026.09.15