金具屋旅館大広間とは

金具屋旅館大広間は、長野県下高井郡山ノ内町平穏の渋温泉にある昭和11年(1936年)の木造2階建の大広間で、平成15年(2003年)7月1日に国の登録有形文化財(建造物)となった(文化庁)。読みは「かなぐやりょかんおおひろま」。

文化庁の記録では、木造2階建、鉄板葺で、建築面積322平方メートル。斉月楼と同時に建てられた170畳の大広間で、大雪で屋根を大きく傷めたのち、昭和25年(1950年)に修復された。登録番号は20-0137である。

団体客を迎えるために建てた大宴会場

金具屋の公式サイトによれば、金具屋旅館大広間は当初「温泉会館」と呼ばれた。長野電鉄の線路が湯田中まで延び、200〜300人規模の団体参拝客を受け入れる場が求められたことが建設のきっかけで、金具屋の宿泊客だけでなく地域全体の会場としても使われたという。棟梁は斉月楼と同じ小布施の宮大工、三田清助である。

公式サイトは、昭和20年(1945年)2月の大雪で座敷部分が倒壊し、昭和25年(1950年)に再建されて現在の姿になったと説明する。文化庁の記録は屋根に大きな被害を受けて修復されたと記しており、被害の程度の書き方には両者で差がある。

登録有形文化財としての価値

文化庁は、金具屋旅館大広間の外観を斉月楼に比べて簡素な意匠としながら、内部の格天井などを見るべき点に挙げ、木造和風旅館建築の大広間の好例としている。登録の基準は「造形の規範となっているもの」である。

見どころ

金具屋旅館大広間の座敷は柱のない130畳で、舞台・床の間・廻り縁の廊下を含めると約200畳になると金具屋は説明する。文化庁の記録にある170畳とは数える範囲が違うとみられるため、ここでは両方の数字を示しておく。

天井は格天井である。公式サイトによれば、格間に一枚板が手に入らず3枚の板を並べて張り、その内側に井桁の化粧を加えたため「二重格天井」と呼ばれることもあるが、本来の二重格天井とは別物だという。金具屋旅館大広間の屋根は梁ではなく三角形を組んだトラスで支え、舞台は昭和11年(1936年)の当初のものが残る。座敷に掛かる大きな絵は、昭和30年代(1955〜1964年)に地元の画家がその場で描いたものとされる。

見学について

金具屋旅館大広間はいま宿泊客の食事会場として使われており(金具屋公式サイト)、入れるのは宿泊者に限られる。宿泊者向けの館内案内「文化財巡り」は毎日午後5時30分から約40分行われる。宿泊者以外の館内見学は受け付けていない。

Q&A

Q金具屋旅館大広間は何畳ありますか?
A文化庁の記録では170畳です。金具屋は座敷を130畳、舞台・床の間・廊下を含めて約200畳と説明しています。
Q金具屋旅館大広間は見学できますか?
A宿泊客の食事会場として使われており、入れるのは宿泊者のみです(金具屋公式サイト)。
Q金具屋旅館大広間の天井の特徴は?
A格天井で、格間を3枚の板で張り、内側に井桁の化粧を加えています(金具屋公式サイト)。
Q金具屋旅館大広間はいつ建てられましたか?
A昭和11年(1936年)です。大雪の被害を受け、昭和25年(1950年)に修復・再建されました(文化庁、金具屋公式サイト)。
Q金具屋旅館大広間が登録有形文化財になったのはいつですか?
A平成15年(2003年)7月1日です(文化庁)。

基本情報

名称金具屋旅館大広間(かなぐやりょかんおおひろま)
所在地長野県下高井郡山ノ内町大字平穏2202
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成15年(2003年)7月1日登録
員数1棟
寸法木造2階建、鉄板葺、建築面積322㎡
所有者有限会社金具屋ホテル
公開状況館内は宿泊者のみ(外観は通りから見学可)

参考文献

金具屋旅館大広間(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00003430
文化財:木造大宴会場「大広間」について(歴史の宿 金具屋)
https://kanaguya.com/archives/history/kenchiku02
館内施設紹介(歴史の宿 金具屋)
https://kanaguya.com/rooms/facilities
よくあるご質問(歴史の宿 金具屋)
https://kanaguya.com/archives/faq

最終更新日: 2026.10.29