ますや旅館西館とは

ますや旅館西館は、長野県小県郡青木村の田沢温泉に大正末期に建てられた木造3階建の小さな客室棟で、平成17年(2005年)に国の登録有形文化財に登録された。

本館の南西に接続し、南と西の二面を通りに向けて建つ。建築面積は53平方メートルで、ますや旅館の木造3階建4棟のなかではいちばん小さい。平面は桁行4間・梁間3.5間。屋根は入母屋造の桟瓦葺で、1階と2階の上にも庇をめぐらしている。

1階は倉庫、2階と3階は客室で、上の2層は四周に縁をまわす。年代は大正末期とされ、登録された6棟のなかでもっとも新しい時期の建物である。

ますや旅館西館が登録された理由

文化庁の解説は、ますや旅館西館を小規模ながら角地に面した建物として取り上げ、ますや旅館の風格ある外構えをつくるうえで欠かせない存在だとしている。登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。

角地に建つ建物は、2本の通りのどちらから来ても目に入る。ますや旅館西館は本館の南西の隅を受け持ち、通りに面した2面に縁と庇を重ねることで、奥に控える本館の足もとに3階建の角を立てている。規模は本館の6分の1に満たないが、宿の輪郭を決める位置にある。

大正末期という年代も見逃せない。明治前期の東館・土蔵・東蔵、明治40年(1907年)頃の本館、大正初期の新築と続いたあと、最後にますや旅館西館が加わり、6棟の構成がそろったことになる。

ますや旅館西館の見どころ

ますや旅館西館は、南と西の2本の通りが交わる角から見るのがよい。3階建の細身の建物が、1階・2階・3階と庇を段に重ね、最上部に入母屋の屋根を載せている。桁行4間の細い平面に3層を積んでいるため、縦に長い姿になる。

四周にめぐる縁も、角から見ると2面が同時に目に入る。2階と3階の縁が建物の角をまわり込んで続いている様子は、通りの角に立つとよく分かる。

背後には本館の大きな屋根が控えている。ますや旅館西館の前に立つと、手前の小さな3階建と奥の大きな3階建が重なり、ますや旅館が棟を寄せ合って建っている様子が一目で分かる。

ますや旅館西館の見学方法

ますや旅館西館の内部は公開されていない。宿の客室案内(2026年9月確認)に挙がっている客室は東館・新館・本館のもので、ますや旅館西館の部屋は紹介されていない。ますや旅館は日帰り入浴も受け付けていないため、一般の見学は外観に限られる。

外観は、南と西の通りの角から眺められる。ますや旅館西館は通りに直接面しているので、敷地に入らなくても全体を見渡せる。行き方と宿泊の条件はますや旅館のページにまとめてある。

Q&A

Qますや旅館西館はいつ建てられましたか?
A文化庁のデータベースではますや旅館西館の年代を大正末期としています。ますや旅館の登録建物6棟のなかでもっとも新しい時期の建物です。
Qますや旅館西館はどこから見るのがよいですか?
A南と西の2本の通りが交わる角がおすすめです。ますや旅館西館は角地に建ち、2面を通りに向けているので、敷地に入らずに全体を見られます。
Qますや旅館西館に泊まることはできますか?
A宿の客室案内(2026年9月確認)にはますや旅館西館の客室は載っていません。客室として紹介されているのは東館・新館・本館の部屋です。
Qますや旅館西館の大きさはどのくらいですか?
Aますや旅館西館は木造3階建で、建築面積53平方メートル、桁行4間・梁間3.5間です。
Qますや旅館西館が登録された理由は何ですか?
A文化庁は、ますや旅館西館が小規模ながら角地に面し、ますや旅館の風格ある外構えに欠かせない建物であることを評価しています。登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」です。

基本情報

名称ますや旅館西館
所在地長野県小県郡青木村大字田沢2686
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成17年(2005年)登録
員数1棟
寸法建築面積53㎡、桁行4間・梁間3.5間
所有者株式会社ますや旅館
公開状況内部非公開(宿の客室案内に掲載なし)。外観は通りから見学可

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「ますや旅館西館」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00004803
文化遺産オンライン「ますや旅館西館」
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/184713
ますや旅館 公式サイト「お部屋・館内」
https://www.masuya-1ban.com/facilities.php
ますや旅館 公式サイト「よくあるご質問」
https://www.masuya-1ban.com/faq.php

最終更新日: 2026.09.26