職人の食堂と、屋根裏の灰替所

古梅園食堂・脱衣室・灰替所は、奈良県奈良市椿井町にある天正5年(1577年)創業の墨の製造元、古梅園の職人の食堂と脱衣室を収め、上階を灰替所とした建物で、大正年間(1912〜1925年)の初めごろに建てられ、平成10年(1998年)1月16日に国の登録有形文化財に登録された(登録番号29-0014)。古梅園食堂・脱衣室・灰替所は、磨き作業所に接して建つ、つし2階付きの建物である。1階には従業員のための食堂と脱衣室を配し、南面の庇の下は壁を設けない吹き放しの通路としている。

文化庁の記録では大正初年の建築で、木造2階建、瓦葺、建築面積は43平方メートル。外壁は大壁造で、腰に板を張る。

灰を替えて墨を乾かす場所

つし2階は、もとは灰替所として使われていた。型から出した墨は湿った木灰に埋め、日を追って水分の少ない灰に埋め替えていく。古梅園の案内では、この灰乾燥は小さな墨で1週間、大きなもので30日から40日ほど続く。灰替所はその埋め替えを行う場所で、現在、この建物の上階は倉庫になっている。

下で職人が食事をとり、着替え、上では墨が灰の中で少しずつ乾いていく。文化庁は、古梅園食堂・脱衣室・灰替所を製墨の工程を知るうえで貴重な建物と評価している。

見学について

古梅園食堂・脱衣室・灰替所は古梅園の敷地の内側にあり、一般には公開されていない。表通りや路地からも、建物の姿はほとんど見えない。

古梅園の工場見学は予約制で、墨の製造期にはにぎり墨の体験もできる。見学でどの建物まで案内されるかは、申し込みの際に確かめておきたい。店舗の営業時間や工場見学の申し込み方、駅からの道順は、古梅園のページにまとめてある。

Q&A

Q古梅園食堂・脱衣室・灰替所はどんな建物ですか。
A1階に従業員の食堂と脱衣室を、つし2階にもとの灰替所を収めた建物です。
Q古梅園食堂・脱衣室・灰替所の「灰替所」とは。
A型から出した墨を木灰に埋め、乾き具合に応じて灰を替えて乾燥させる場所です。現在は倉庫になっています。
Q古梅園食堂・脱衣室・灰替所の大きさは。
A木造2階建で、建築面積は43平方メートルです。
Q古梅園食堂・脱衣室・灰替所は見学できますか。
A一般公開はされていません。工場見学は予約制なので、案内の範囲は古梅園に確認してください。
Q古梅園食堂・脱衣室・灰替所はいつ登録有形文化財になりましたか。
A平成10年(1998年)1月16日に登録されました。登録番号は29-0014です。

基本データ

名称古梅園食堂・脱衣室・灰替所(こばいえんしょくどう・だついしつ・はいがえしょ)
所在地奈良県奈良市椿井町7
指定区分国登録有形文化財(建造物) 登録番号29-0014
指定年平成10年(1998年)1月16日登録
員数1棟
寸法木造2階建、瓦葺、建築面積43平方メートル
所有者株式会社古梅園
公開状況非公開(工場見学は要予約)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)— 古梅園食堂・脱衣室・灰替所
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00000462
文化遺産オンライン — 古梅園食堂・脱衣室・灰替所
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/165772
株式会社古梅園 — 古梅園について(会社概要・営業時間)
https://kobaien.jp/profile.html
株式会社古梅園 — 墨の誕生
https://kobaien.jp/sumitanjyo.html

最終更新日: 2026.10.02