墨に形を与える作業場
古梅園細工場は、奈良県奈良市椿井町にある天正5年(1577年)創業の墨の製造元、古梅園の練った墨を量って型に入れる細工場で、昭和初期(1926年以降)に建てられ、平成10年(1998年)1月16日に国の登録有形文化財に登録された(登録番号29-0021)。古梅園細工場は、製墨の施設の一つとして建てられた木造平屋の作業場である。膠と油煙を練り合わせたものを計量し、木型に入れて形を付ける。墨づくりのなかで、材料が初めて墨の形になる工程を受け持つ建物である。読みは「さいくば」。
文化庁の記録では昭和初期の建築で、木造平屋建、瓦葺、建築面積は31平方メートル。規模の割に軒が高い。
細工部屋と注連縄
南側に通路を置き、北側に細工部屋を設ける。外壁は柱を見せる真壁造で、鴨居より上を漆喰壁としている。軒下には注連縄が張られ、文化庁はこれを建物の特徴に挙げている。
古梅園の案内では、墨の一丁形は乾いた状態で15グラムだが、型に入れるときにはまだ水分を多く含むため約25グラムを量って入れる。木型は梨の木で、墨の文字や図柄が彫ってある。光沢が出るまで練り上げた墨を、量っては型に入れていく作業が、古梅園細工場の仕事である。
見学について
古梅園細工場は古梅園の敷地の内側にあり、一般には公開されていない。表通りや路地からも、建物の姿はほとんど見えない。
古梅園の工場見学は予約制で、墨の製造期にはにぎり墨の体験もできる。見学でどの建物まで案内されるかは、申し込みの際に確かめておきたい。店舗の営業時間や工場見学の申し込み方、駅からの道順は、古梅園のページにまとめてある。
Q&A
- 古梅園細工場では何をしますか。
- 膠と油煙を練り合わせた墨を計量し、木型に入れて形を付けます。
- 古梅園細工場の外観の特徴は。
- 真壁造で鴨居から上を漆喰壁とし、注連縄を張っています。
- 古梅園細工場の大きさは。
- 木造平屋建で、建築面積は31平方メートルです。
- 古梅園細工場は見学できますか。
- 一般公開はされていません。工場見学は予約制なので、案内の範囲は古梅園に確認してください。
- 古梅園細工場はいつ登録有形文化財になりましたか。
- 平成10年(1998年)1月16日に登録されました。登録番号は29-0021です。
基本データ
| 名称 | 古梅園細工場(こばいえんさいくば) |
|---|---|
| 所在地 | 奈良県奈良市椿井町8-1ほか |
| 指定区分 | 国登録有形文化財(建造物) 登録番号29-0021 |
| 指定年 | 平成10年(1998年)1月16日登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 木造平屋建、瓦葺、建築面積31平方メートル |
| 所有者 | 株式会社古梅園 |
| 公開状況 | 非公開(工場見学は要予約) |
参考文献
- 国指定文化財等データベース(文化庁)— 古梅園細工場
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00000469
- 文化遺産オンライン — 古梅園細工場
- https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/191469
- 株式会社古梅園 — 古梅園について(会社概要・営業時間)
- https://kobaien.jp/profile.html
- 株式会社古梅園 — 墨の誕生
- https://kobaien.jp/sumitanjyo.html
最終更新日: 2026.10.02