南家住宅別座敷とは

南家住宅別座敷(みなみけじゅうたくべつざしき)は、奈良県御所市大字池之内にある南家の屋敷で主屋の南に建つ江戸時代末期(1830〜1868年)の別棟の座敷で、令和3年(2021年)10月14日に登録有形文化財となった。主屋とは棟を分けて建てた座敷の建物で、文化庁は「別棟座敷」と説明している。

木造の平屋建で、建築面積は57平方メートル。屋根は切妻造の桟瓦葺で、南北の面を錣葺とする。

南家住宅別座敷が登録された理由

南家住宅別座敷の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。文化庁は、旧家の屋敷に残る本格的な別座敷と評価している。

南家住宅別座敷は主屋とは棟を分けて建ち、式台風の構えをもつ入口の部屋、続き座敷の六畳と八畳を一棟に収める。奥の八畳には床と付書院を構える。座敷としての造りを省かずにそろえた点が「本格的」と評される理由と読める。

式台構えの四畳から続き座敷へ

南家住宅別座敷の間取りは東西に部屋を並べる。東端は四畳の部屋で、北面に式台風の構えをもつ。式台は座敷へ上がるための板敷の段で、この四畳が建物の入口の役目を担っていたことがうかがえる。

四畳の西に六畳と八畳が並び、二室で続き座敷をつくる。その南北には縁が付き、文化庁の解説によれば、どちらの縁も庭に面している。

八畳の床と花頭窓の付書院

いちばん奥の八畳が南家住宅別座敷の主座敷である。西側に床の間を設け、南側には花頭窓を開けた付書院を備える。花頭窓は上端を火炎のような曲線にかたどった窓で、付書院の明かり取りとして座敷に変化を添える。文化庁のデータベースには、この八畳を「オクノマ」と呼び、床の間まわりを写した写真が載っている。

屋根の錣葺は、屋根の面の途中で勾配を変え、段をつけて葺く方法である。南家住宅別座敷では、縁の付く南北の面がこの形になっている。

南家住宅別座敷の見学

南家住宅別座敷は個人の住まいの一部で、内部は公開されていない。主屋の南、塀の内側に建つため、道から姿を見ることも難しい。

八畳の床や花頭窓の付書院を知るには、文化庁のデータベースに載る写真が手がかりになる。敷地には立ち入らないでほしい。

Q&A

Q南家住宅別座敷はいつ建てられたのですか?
A江戸時代末期(1830〜1868年)の建築とされています。
Q南家住宅別座敷はなぜ登録有形文化財になったのですか?
A旧家の屋敷に残る本格的な別座敷として、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準で令和3年(2021年)10月14日に登録されました。
Q南家住宅別座敷にはどんな部屋がありますか?
A東に式台風の構えをもつ四畳があり、その西に六畳と八畳が続き座敷として並びます。八畳には床の間と花頭窓の付書院があります。
Q南家住宅別座敷の屋根の錣葺とは何ですか?
A屋根の面の途中で勾配を変え、段をつけて葺く方法です。南家住宅別座敷では切妻造の屋根の南北の面がこの形になっています。
Q南家住宅別座敷は見学できますか?
Aできません。個人の住まいの一部で内部は公開されておらず、塀の内側に建つため道からも見えにくい建物です。

基本情報

名称南家住宅別座敷
所在地奈良県御所市大字池之内923-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年令和3年(2021年)10月14日登録
員数1棟
寸法建築面積57平方メートル
所有者個人
公開状況非公開(個人の住宅)

参考文献

国指定文化財等データベース 南家住宅別座敷(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00014075
文化遺産オンライン 南家住宅別座敷
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/553955
文化庁 文化審議会答申(令和3年7月16日)登録有形文化財(建造物)一覧(PDF)
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/yukei_kenzobutsu/pdf/93246101_01.pdf
御所市 登録文化財
https://www.city.gose.nara.jp/0000001353.html

最終更新日: 2026.10.04