石川家住宅長屋門とは

石川家住宅長屋門は、大阪市東成区深江南3丁目にある明治22年(1889年)頃の長屋門で、令和5年(2023年)2月27日に登録有形文化財となった。

石川家の敷地の南辺に開く表門である。長屋門は、門の両脇に部屋を連ねて一棟の長屋のように仕立てた門で、門番や使用人の部屋、物置などに使われた形式として知られる。石川家住宅長屋門では、門の脇の部屋を解説は袖部屋と呼んでいる。

構造は木造平屋建ての瓦葺で、建築面積は18平方メートル。昭和前期と昭和45年(1970年)頃に改修されている。データベースの構造欄には「南土塀付」とあり、門に接する土塀も含めて登録された。

登録の理由

石川家住宅長屋門は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」という基準で登録された。登録番号は27-0867である。

文化庁の解説は、この門を、西側の漆喰仕上げの土塀や東側の付属屋とともに屋敷の表構えをなす長屋門と位置づけている。屋敷の顔として通りに向かい、深江の町並みの一部をつくっていることが評価の軸にある。

見どころ

門と袖部屋をひとつに覆う屋根

屋根は切妻造・平入の桟瓦葺で、平屋建てである。門の部分は出桁で軒を支え、袖部屋と一体に屋根を架けている。出桁とは、柱の外へ突き出した腕木の先に桁を載せ、軒を深く差し出す造り方である。門と部屋が別々の建物に見えず、一本の軒線でまとまって見えるのはこのためだ。

大戸と格子戸

門口には、木柄の太い大戸と格子戸が建て込まれている。壁は柱を見せる真壁造で、下部を腰板張りにする。

通りに開く出格子窓

袖部屋は通りに向けて出格子窓を開けている。壁面から格子を張り出した窓で、内側からは外の様子がうかがえ、外からは中が見えにくい。通りに面した側のこの窓が、門の表情を決めている。

見学方法

石川家住宅長屋門は株式会社イシカワが所有しており、門の内側と袖部屋の内部は公開されていない。門は敷地の南辺にあって通りに面しているため、屋敷の登録建物のなかでは最も外から見やすい。

門の正面から見ると、大戸・格子戸と出格子窓が一つの壁面に並ぶ構成がよく分かる。西へ続く漆喰の土塀と合わせて眺めたい。撮影は公道からにとどめ、門をくぐったり扉に触れたりしないこと。屋敷への行き方は石川家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q石川家住宅長屋門はいつ建てられたのですか?
A明治22年(1889年)頃の建築です。昭和前期と昭和45年(1970年)頃に改修されています。
Q石川家住宅長屋門は外から見られますか?
A敷地の南辺にあって通りに面しているため、道路から外観を見ることができます。門の内側や袖部屋の内部は公開されていません。
Q石川家住宅長屋門の見どころはどこですか?
A門と袖部屋を一つの屋根で覆った構え、出桁で支えた門の軒、木柄の太い大戸と格子戸、通りに向いた出格子窓が見どころです。
Q石川家住宅長屋門の大きさは?
A木造平屋建て、瓦葺で、建築面積は18平方メートルです。南側の土塀も含めて登録されています。
Q石川家住宅長屋門はいつ登録有形文化財になったのですか?
A令和5年(2023年)2月27日に登録されました。登録番号は27-0867、基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」です。

基本情報

名称石川家住宅長屋門(いしかわけじゅうたくながやもん)
所在地大阪府大阪市東成区深江南3丁目120-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年令和5年(2023年)2月27日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、建築面積18平方メートル、南土塀付
所有者株式会社イシカワ
公開状況非公開(外観は道路から見学可)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)石川家住宅長屋門
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00014496
文化遺産オンライン 石川家住宅長屋門
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/597650

最終更新日: 2026.09.25